こくたが駆く

BS11テレビ「本格討論FACE」-放送は16日(土)17時00分~

「蟹工船」が掲載された「戦旗」 一昨日の11日に収録した、BS11テレビ「本格討論FACE」。放送は明後日の8月16日(土)17:00~17:50だ。BSデジタル放送を視聴できる方は是非ご覧ください。

  さて、今回の番組のテーマは「蟹工船ブームで考える 新しい政治のかたち」ということで、私は出演に際して、「蟹工船」が初めて掲載された「戦旗」(1929年5月号)を持参した。(写真左上の向かって右側、左は今流行りの新潮文庫による復刻版。党中央の資料室から拝借いたしました)。

  もともと、この番組のきっかけが、小林多喜二の「蟹工船」が、なぜ若者の間でブームとなっているのかという、日本BS局側の問題意識から出発したのだった。  新潮社の文庫本の「蟹工船」は、今日では100刷を超えて、ベストセラーとなっている。[蟹工船]初版本復刻版

  今日の若者の間での、「日雇い派遣」という労働と、「蟹工船」における過酷な労働が、重なり合って、「人間使い捨て」ともいうべき実態への共感ある。同時に連帯感への納得があるのだと思う。資本に向かって闘いを挑む、国家の本質への認識に深まりなどが新鮮な響きとなっていることは言うまでもない。

   小林多多喜二は、日本共産党員のプロレタリア作家である。

戦旗「蟹工船」1頁  写真右上は、戦前に出版された蟹工船の初版本と、その復刻版。

  写真左は戦旗に載った「蟹工船」の一ページと、改訂版本の“伏字”にさせられた部分(写真をクリックして大きくすると見えます)。伏せ字にしなければ出版を許されなかった戦前という「時代の息苦しさ」が伝わってくる。

「戦旗」とは・・・1928年に結成された、全日本無産者芸術連盟(Nippona Artista Proleta Federacio、NAPF、通称ナップ)の機関誌。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/08/13

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