こくたが駆く

「北朝鮮に『ロケット』発射計画の中止を求める」見解発表 。藤村官房長官と会談。「5カ国が発射阻止へ一致して外交努力を」提起

藤村修官房長官への申し入れ

日本共産党の志位和夫委員長は、官邸に藤村修官房長官を訪ね、「北朝鮮に『ロケット』発射計画の中止を求める」の日本共産党の見解を届け、会談しました。会談には私が同席しました。

志位氏は、今回のロケット発射が、「弾道ミサイル』だけでなく「弾道ミサイル技術を使用した発射」の中止を求めた、国連安全保障理事会の全会一致の決議1847号(09年6月)に明白に違反する」と強調。

「6カ国協議の関係国である5カ国が一致協力してロケットを発射させないという外交努力を行なうことが大事だ」と述べた上で、「韓国の李明博大統領がソウルで開催される核安全保障サミットで5カ国の首脳が集まる機会に、発射をやめさせる連携を強める考えを表明しているのは重要な提起だ。積極的な外交努力が大事だ」と述べました。

藤村官房長官は「5カ国で積極的に働きかける必要があるという点はおっしゃる通り。重要な提言として総理に伝えたい」と応えました。(見解全文は、《続きを読む》欄に)

 

 

 

北朝鮮に「ロケット」発射計画の中止を求める

――国連安保理決議を遵守し、6カ国協議の共同声明に立ち返れ

                  2012年3月21日 日本共産党幹部会委員長 志位和夫

一、北朝鮮政府が、4月12日から16日の間に「実用衛星」を打ち上げると発表したことにたいして、世界とアジア諸国から、強い批判と懸念の声が広がっている。

  日本共産党は、北朝鮮政府がこの方針を撤回し、「ロケット」発射計画を中止することを、強く求める。

一、何よりもそれは、2009年6月12日に全会一致で採択された国連安全保障理事会決議1874号に違反するものである。同決議では、09年5月25日に実施された北朝鮮による核実験を強く非難するとともに、「北朝鮮に対し、いかなる核実験又は弾道ミサイル技術を使用した発射もこれ以上実施しないことを要求する」とのべている。すなわち、国連安保理決議は、「弾道ミサイル」だけでなく、「弾道ミサイル技術を使用した発射」をこれ以上行わないこと――すなわち、それが「弾道ミサイル」であろうが、その「技術を使用」した「人工衛星」であろうが、これ以上の発射を中止することを強く求めているのである。それは、北朝鮮が、国連安保理決議に違反して2度目の核実験を強行したという深刻な事実を踏まえての国際社会の重い決定である。
  今回の「ロケット」発射について、北朝鮮政府は、「宇宙空間の平和的開発と利用は、国際的に公認されている主権国家の合法的権利」、「衛星の打ち上げは、主権国家の自主権に属する問題」とのべているが、こうした合理化論は通用しない。

一、私は、昨年12月、金正日総書記の死去にさいし、「一国の首脳の死として哀悼の意を表する」とのべるとともに、後継指導部が2002年の日朝平壌宣言、2005年の6カ国協議の共同声明に立ち返り、「国際社会の責任ある一員としての道をすすむことを願う」と表明した。
   それは、6カ国協議の関係国の共通した願いでもある。今年2月、米朝協議において、北朝鮮が核実験、ミサイル発射、ウラン濃縮活動の凍結に合意したことについて、私は、前向きの一歩だと注目してきた。
   北朝鮮が、「ロケット」発射を強行するならば、国際社会がおこなってきた朝鮮半島の非核化にむけた外交努力を損ない、東アジアの平和と安定にたいする重大な逆流をつくることになる。それは北朝鮮自身にとっても決して利益とならない道である。

日本共産党は、北朝鮮の新指導部に、国連安保理決議を遵守し、6カ国協議の共同声明に立ち返り、国際社会の責任ある一員としての道をすすむことを、重ねて強く求めるものである。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2012/03/21

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