新型インフルの損失に救済要請
28日、麻生首相に対して「近畿地方での新型インフルエンザによる社会活動、市民生活に生じる損失などの被害救済」
について申し入れをおこないました。国会内で、申し入れたのは、吉井英勝衆議院議員と、井上哲士、大門実紀史の各参議院議員。
国会内で「緊急申し入れ書」(<続きを読む>に掲載)を河村建夫官房長官に手渡しました。(写真左)
河村官房長官は「インフルエンザによる被害が多方面に及んでいます。今まで以上に実態を調査し、 自治体の実情をよく聞き対応したい」と応じました。
2009年5月28日 内閣総理大臣麻生太郎殿
日本共産党
衆議院議員 石井 郁子
衆議院議員 こくた恵二
衆議院議員 吉井 英勝
参議院議員 井上 哲士
参議院議員 山下 芳生
近畿地方での新型インフルエンザによる営業や社会活動、
市民生活に生じる損失等の被害救済についての緊急申し入れ書
近畿地方では、新インフルエンザ感染により修学旅行や一般旅行のキャンセルが相次ぎ観光関連の業界をはじめ、 経済活動や中小企業の経営に多大な影響が出ています。
観光業界の調査でも、近畿2府4県での旅行のキャンセルは30万人以上、被害総額43億円にのぼっています。 わが党の調査でも、修学旅行の中止で「まったく宿泊予約がなくなった」(修学旅行専門の旅館)、「5割以上がキャンセルになった旅館がある」 「団体の総会はすべてキャンセル」(兵庫県有馬温泉)、「タクシー500~600台がキャンセル。一台2万円程度の売り上げがなくなった」 (京都のタクシー事業者団体)、「ホテルからの受注がキャンセルになり、売り上げがゼロ」(京都市内の青果業、大阪の業者)など深刻です。
商店街でも「外出が控えられ商品が動かない」(京都市内のカバン屋)など人通りが閑散とし、休校となった学校では 「一週間も給食の食材を納入できなかった」(大阪の給食納入業者)など損失が広範に生じています。福祉施設も深刻です。 報酬が日払いになっている障害者施設の一日閉鎖、デイサービスセンターの休業などで、収入が大幅に落ち込み、「到底運営できない」 という声が上がっています。
こうした影響を受け、収入減に伴う緊急の支援策を求める要望が強く寄せられています。
つきましては、さらなる緊急支援等対策を強められるよう、以下のとおり要望します。
記
一、新型インフルエンザの影響を受けている中小零細業者の大幅な収入減等の実態について、 地方自治体と協力して緊急の実態調査を行うこと。
二、新型インフルエンザの影響を受けている業界・中小企業・零細業者、商店街に対する特別な支援措置の実施
①影響を受ける中小企業・零細業者等の資金繰りを支援するため信用保証制度の拡充(指定業種の追加および融資条件の緩和、 据置期間の延長、金利・保証料の減免など)を講じること。政府系金融機関が特別な支援措置を実行すること。
②無利子・無担保・無保証人の緊急融資制度を創設するとともに、既往融資の条件緩和や返済猶予措置を講じること。
③観光地などでは地域全体が大打撃を受けていることから、地域経済救済のために、 大幅な収入減に対する損失補填など緊急支援措置を講じること。
④イベント、行事の中止や集客施設の休業、 事業活動の縮小等に伴う事業経営への影響や訪問自粛等による観光産業等への影響に対しても適切な支援措置を講じること。
⑤今回のような事態に対処できるよう「緊急休業補償制度」を創設すること。
⑥旅行の中止等に伴うキャンセル料等について、旅行業者・観光関連事業者双方に負担が生じないよう特別の措置を講じること。
三、風評被害等防止と被害補償
①新型インフルエンザの感染力および症状に関する正しい普及に努めるとともに、 特に修学旅行をはじめとする旅行の過度の自粛について是正措置等を講じること。
②風評被害等の防止に特段の措置を講じるとともに、生じた被害に対する補償制度を創設すること。
③「融資を受けても返済が大変。客が来るようにしてほしい」という声が上がっている。観光関連事業者等が被害を受けた地域において、 特別な集客支援等を実施すること。
四、社会活動の制約等に伴い生じる損失への支援
①修学旅行等の延期・中止に伴い生じる旅行業者へのキャンセル料などについては、保護者等に追加負担が生じないよう措置すること。
②国や地方自治体からの要請に基づき休校、休業等を行う私学、保育所、幼稚園、 福祉施設等の運営において生じる特別な損失にたいしては、補償制度を創設するなど適切な措置を講じること。
④保育所休園、学校休校、福祉施設の休所などで仕事を休まざるを得なかった保護者、 家族等が不利益な扱いを受けないよう事業所を指導すること。
⑤学校給食等の食材納入業者に対し、休校等により生じる損失補填を行うこと。
以 上
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/05/30