タクシー活性化法案めぐって、政府をただす!
9日、衆院国土交通委員会で、タクシー規制強化の法案の質問に立ちました。
00年タクシーの規制緩和によって、需給調整規制等が廃止され、需要が増えないのに、増車や過度な低運賃競争が加速され、
利用者の安全や運転者の労働条件が低下しました。この実態を踏まえ、政府案は、過剰な車台数の削減や新規参入・増車の抑制など、
規制を強化するものです。
私は、増車・低運賃が可能となるのは、「累進歩合制」や「名義貸し」などの禁止行為や類似行為が横行しているからだと、京都MKタクシー (以下MKと略)の賃金システムを例に指摘。
MKは、売上が高くなればなるほど、賃金の率も上がる、刺激性の高い仕組みをとっています。(これを事実上の「累進歩合給」といいます)
また、車両管理費や社会保険料 (事業者負担分)などを売上額に関係なく、固定経費等として先取りし、経営者がリスクを負わない「リース制」と呼ばれる形態をとっています。
MKは、賃率急上昇の「累進歩合制」と必要経費は全部運転手持ちの「リース制」という二本を営業の柱にし、まさに脱法・違法のスレスレを行っています。
MKの経営者は、車だけ貸して、その経費を受け取る。損をするのは労働者だけで会社は損をしない。だから、増車すればするほど儲かり、運賃を安くしても会社の収益には関係ない。ここに、増車と低賃金を可能ならしめる構図があるわけです。
私は、労働者にリスクを負わせ、経営者が損をしないように、法令等違反すれすれの行為を許さず、経営実態に踏み込んだ指導、監督を強め、そのための厳格な法的規制を求めました。
金子国土交通大臣は、「厚労省と情報を共有して経営監査などにいかしたい」
本田勝自動車局長は「賃金システムのあり方について検討しており、必要な改善を図ってまいりたい」と答えました。
(この質問には、 京都MKタクシーの賃金状況を分析した、自交総連の資料を参考資料として、国土交通委員会に提示し、使わせていただきました。)
| コメント (0) | トラックバック (1) | Update: 2009/06/09