タクシー規制緩和から規制強化へ。 労働者・日本共産党の運動実る。修正法案を全会一致で委員会可決
タクシーの安全低下をもたらした規制緩和を見直し、規制を強化する法案が、10日、 衆院国土交通委員会で全会一致で修正可決されました。「安全・安心のタクシー」の実現をかかげ、 規制緩和の見直しを求めてきた労働者と日本共産党の闘いが実りました。
可決された法案は、運賃規制の強化など野党の提案を取り入れ、政府提出の法案を修正したものです。
国土交通委員会では、これまでタクシーの規制を強化する政府案と野党案の審議が行われてきました。
政府提出の「タクシー適正化・活性化」法案は、供給過剰地域で新規参入や増車を抑制し、減車を進めます。しかし、需給調整の廃止はそのまま、 規制緩和で激化した低運賃競争に歯止めをかける規制もありませんでした。
これにたいし、野党四党が共同して提案した「道路運送法改正」案など二法案は、規制緩和で需給調整を撤廃した結果、 供給過剰が進行した反省を踏まえ、需給調整をおこなうとともに、安全をおびやかす低運賃競争に歯止めをかけ、 同一地域同一運賃をめざす内容です。
政府案と野党案の国会審議や参考人質疑を通じて、規制緩和が運転者の労働条件悪化や安全低下をもたらしたこと、 運賃規制の強化が必要であることが共通認識となり、与野党協議の結果、野党案を政府案に取り入れる形で共同修正が実現しました。
規制緩和から規制強化へ、競争優先から安全優先へ、これまでの流れを変える法案が、今国会で成立する見込みになりました。
自交総連をはじめとする労働者と日本共産党は、規制緩和にいっかんして反対し、安全・ 安心のタクシーへを実現するため規制強化を求めてきました。今回の規制強化法案の修正可決は、こうした闘いが実ったものです。
日本共産党は、労働者の闘いとむすび、「タクシー規制緩和は、過当競争を生み、安全低下をもたらす」と指摘し、 2000年の道路運送法改悪に反対しました。(法案は、自民、民主、公明、保守、自由の賛成で成立。共産、社民が反対) 02年の改悪法施行後も、規制緩和の弊害を具体的にとりあげ、規制緩和路線の転換を求めてきました。ひきつづき、 安全安心のタクシーを実現するため、供給過剰の解消・防止、適正な運賃制度の確立、運転者の賃金・労働条件の改善など、規制の強化・ 徹底をめざします。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/06/10