こぶしの里の「文化祭」/山口安次郎作の能装束
本日、午前中は京都市・北区の老人福祉総合施設”原谷こぶしの里”
で開催された文化祭に参加。
北区選出の新井進・京都府会議員、玉本なるみ・京都市会議員がご一緒でした。
毎年11月3日に、利用者・家族・地域・ボランティアの皆さんが協力して、多彩な出店や大バザー、ビンゴ大会など、
楽しい1日を過ごします。
私がいった時にはちょうど太鼓の演奏と獅子舞が披露されていました。
午後は、上京区”大本山相国寺”の承天閣美術館で、「山口安次郎作 能装束展-心と技の饗宴-」 を鑑賞。
山口安次郎氏とは、現在105歳にして現役の西陣織職人であり、千年の都・
京都の伝統と文化の華のひとつである”能装束”を制作し続けておられる方です。
今回の展覧会では、山口安次郎氏の「心と技」の結晶である百領を超える能装束作品を展観しています。
説明を聞いてわかったのですが、きらびやかな織地に全面豪華な刺繍が施されているような印象を与える能装束ですが、
そのほとんどが「織り」の技巧を駆使したものであり、能役者が舞台で自在に演じるため、
より軽くする工夫が様々に施されていることがわかりました。
裏地に廻る糸を減らすために、同じ色の糸であっても、個々の文様毎に”杼(ひ)”を使い分けることで、
ムダになる糸を減らしているとのこと。
刺繍や機械織りでは重くなってしまって、能装束としては使い物にならないのでしょう。私は全くの素人ですが、
その分の手間がとんでもなく大きくなるということはわかります。
安次郎氏が、「より軽く」「より薄く」織れるように追求し続けた「織りの技術」に、ただただ驚くばかりでした。
12月6日(日)まで開催(期間中は休館日無し)、開館時間は午前10時より午後5時(入館は午後4時30分まで)です。期間中、 多くの皆さまの鑑賞をお薦めします。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/11/03