全国公団住宅居住者総決起集会であいさつ
3日、 「家賃値上げ反対・高家賃引き下げ、安心して住み続けられる公団住宅」 を求めて、
2009年全国公団住宅居住者総決起集会が、都内で開かれました。来賓として各党議員が出席しました。
最初に楓健年代表幹事が全国自治協を代表して、「家賃値上げは当面延期の措置がとられたが、新政権のもと三年間の凍結めざし頑張りぬこう」
と開会のあいさつを行ないました。
私は、「安心して住みつづけられる公団住宅めざし、団地『再編・削減』計画の即刻中止を求め、皆さんとともに運動を進めます」 とあいさつしました。
民主党から、末松義規、小宮山泰子両衆院議員。自民党から下村博文衆院議員、中川雅治参院議員。公明党から高木美智代衆院議員。 国民新党から自見庄三郎参院議員が出席し各々あいさつを行ないました。日本共産党の仁比聡平参院議員は、「住まいは福祉の立場からの政治が必要だ。この集会にこそ、首相や担当大臣は出席し声を直接聞くべきだ」と訴えました。 社民党の阿部知子衆院議員が参加しました。
≪続きを読む≫に、「あいさつ大要≫を掲載。
昨年末から今年にかけて設けられた「年越し派遣村」に、
クビを切られ、住むところもない
失業者たちが全国から集まりました。米国に端を発した経済危機が引き金となって、派遣
切りなど雇用不安が強まる中で、「職を失えば住まいも失う」
という居住の貧困と格差が広
がりました。
また、住まいに困る人々を対象にした「居住系貧困ビジネス」
が横行しています。賃貸マ
ンションに帰り着いたら、鍵が交換され中に入れない。家財道具を持ち出したりして退去を
迫る、生後間もない子どもとミルクビンを抱えて寒空に追い出された母子家庭がテレビで放映されました。
「派遣切り」 といった血も涙もない大企業のひどい仕打ちとともに、政府の貧困な住宅政策の実態が浮き彫りになりました。 国民はいま政府の住宅政策に注目しています。
居住貧困の根源は、公共住宅政策から撤退した政府の住宅政策にあります。 小泉構造改革の下で公営住宅の建設補助金が削られ、東京など大都市では新規建設は行われていません。
同じく構造改革の一環としておこなわれた特殊法人改革によって都市基盤整備公団が廃止され、 代わりに新規賃貸住宅建設を行わない都市再生機構(UR)が設置されました。
URは居住者のための「団地再生」とは程遠い、 いやそれと逆行する既存の賃貸住宅を十年間で五万戸減らす「団地再編・削減計画」を立て、それを実施するために、 建物の耐震不足を理由にした取り壊しなど、入居者の人権を無視した「追い出し」の横暴を続けています。取り壊しの跡地を民間に売却し、 政府の政策による大量の取得土地による膨大な借入金の穴埋めにしようとしています。
都市再生機構(UR)の06年の決算によっても、 約77万戸の賃貸住宅の利益は約607億円です。みなさんの家賃収入で、立派に黒字経営になっているのです。それにもかかわらず、 家賃値上げ、修繕を怠る、挙句の果てには、追い出すなどということは到底許されないことです。私はここで、改めて現在進められている、団地 「再編・削減」計画の中止を要求します。
新政権の「行政刷新会議」 は11月19日の第三回全体会議で、「独立行政法人の抜本的見直しについて」とする方針を決定しました。2010年の年明け以降、 「すべての独立行政法人のすべての事務・事業について、国民的視点で、実態を十分把握し、聖域なく厳格な見直し」を開始する、としています。 団地「再編・削減」計画を決めるもとになった「独立行政法人整理合理化計画(07年12月24日閣議決定)」は、「当面凍結し、 抜本的な見直しの一環として再検討」することを決めました。
それならば、
おおよそ入居者の三割前後が六五歳以上の高齢者でしかも毎年増加している実態を十分把握していただきたい、
URの調査によっても01年に248件であった「孤独死」が06年には517件となり倍増している実態を把握していただきたい。
少ない年金のなかから高家賃を支払っている入居者の実態を把握していただきたい。「住宅セーフティネット」というなら、公共住宅としての、
UR住宅の存在と役割をどのように位置づけるのか、「厳格な見直し」を行なっていただきたい。そして、団地「再編・削減」
計画は即刻中止していただきたい。
安心して住みつづけられる公団住宅をめざし、そのことを強く要求し、
政権に頼るだけでなく自らの運動で切り拓く気概を持って闘い抜きましょう。皆さんと一緒に運動をすすめることをお約束して、
日本共産党を代表してのごあいさつに代えます。
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