こくたが駆く

173臨時国会が閉会。日本共産党国会議員団総会で志位委員長があいさつ

1204  4日、第173回臨時国会が閉会しました。 (写真は日本共産党議員団総会であいさつする志位和夫委員長)

 志位委員長は、次のようにあいさつしました。

私たちは、新しい情勢のもとで開かれたこの国会で、 「政治を変えたい」という国民の期待に応えるとともに、新政権への国民の不安や批判を代弁して問題点をただし、日本の政治を前にすすめる、 「建設的野党」として知恵と力をつくす、こういう立場で奮闘してきました。つぎの三つの点で、重要な役割を発揮することができました。

 

第一は、国民要求を実現する仕事です。 肝炎対策基本法、原爆症基金法が成立したことを、まずともに喜びたいと思います。

 これらは、何よりも原告団、 弁護団の命がけのたたかいが実ったものにほかなりません。

 

 第二は、新政権の問題点をただし、 政治を前に動かす仕事です。
 
雇用問題をめぐっては、首相は、 「派遣法改正案を通常国会に提出する」と初めて言明しました。「非正規切り」問題では、「企業に申し入れたい」とも約束しました。ただ、 わが党が提起した失業保険の「全国延長給付」には、消極的態度のままであります。失業問題では、年末・ 年始がとくに危ぶまれる事態となっています。わが党は、雇用問題、失業問題の緊急対策を、政府にひきつづき強くもとめていくものであります。

 後期高齢者医療制度をめぐっては、新政権は、 「新制度ができるまで廃止を先送り」するという態度を示しました。わが党が「先送り」をきびしく批判したのに対して、政府は、 「時間がかかる」「混乱する」という旧自公政権と同じ言い分での弁明に終始しました。

世界に類のない差別制度は、すみやかな撤廃を―― このたたかいを大きく発展させようではありませんか。

 

 沖縄・普天間基地の問題が、熱い焦点となっています。鳩山首相は、 動揺をつづけています。「年内決着」を「先送り」し、「新しい移設先の基地を探す」と発言。しかし、昼のニュースの報道では、 「辺野古はなくなったのか」との問いに、首相は「辺野古は当然生きている」と答えました。

こうした新政権の後退、動揺の根本に何があるでしょうか。 首相は、笠井議員の質問に「抑止力、日米安保ということを考えたときに、代替地が必要だ。撤去で終わりにならない」と答弁しました。

首相がここで、「抑止力」といっているのは、海兵隊は、 「日本の平和と安全のために必要だ」ということです。「必要」なものならば「移設先」を探さなければならないとなり、「県内タライ回し」 という袋小路に入ってしまいます。
 しかし沖縄の海兵隊は、「日本の平和と安全のため」の軍隊ではありません。アフガン戦争、イラク戦争でも、まっさきに侵略の先兵となった 「殴り込み」専門の軍隊です。平和のための「抑止力」でなく、戦争のための「侵略力」です。そういう軍隊のために、日本政府がどこであれ 「移設先」を探さなければならないいわれはありません。普天間基地は無条件に撤去せよ――この立場にたってこそ、 問題解決の道が開けることを、私たちは強く訴えるものです。

わが党は、どんな問題でも、 国民の利益にそくして政治を前に動かす立場での論戦を堂々と展開しました。それは、自民、公明が、新政権を攻撃するとき、政治を後ろに戻す― ―逆行させる立場からの攻撃と、はっきりした対照をなしました。

 

第三は、議会制民主主義を守る仕事です。 もみじと緑のコントラスト

この国会では、政権についた民主党が、 横暴な国会運営を重ね、野党に転じた
自民党が機械的に審議ボイコットで応じる事態が繰り返される。これまでの自民党
と民主党が入れ替わっただけ。国会の民主的運営の破壊では同じという事態が引
き起こされました。

 わが党は、民主党の横暴を厳しく批判するとともに、堂々と審議権を行使し、 議
論で問題点を明らかにするという姿勢をつらぬき、国会正常化のために力をつくし
ました。

民主党の国会運営における横暴は、この党の「国会改革」 の方針―強権的国家づくりの動きとも一体のものであり、たんに「自民と同じ」というだけですまない危険性があります。国民主権、 議会制民主主義を守り抜くわが党の役割は、いよいよ重要であることを肝に銘じて、おおいに奮闘しようではありませんか。

 

参議院選挙勝利のためのたたかいを本格的にすすめましょう。 同時に、年末・年始の期間に、通常国会の論戦の本格的準備にとりかかり、次の国会では、 参議院選挙勝利につながる論戦をおおいにすすめましょう。

 

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/12/04

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