「トヨタのリコール隠し疑惑」「公共事業個所付け」-衆院予算委員会で追及
昨日15日、衆院予算委員会で質問に立ち、公共事業の『個所付け』を民主党に内示した問題や、トヨタ自動車のプリウス・ リコール問題等をとりあげました。
『個所付け』問題とは、民主党が2010年度予算案の審議入り前に、公共事業案件ごとの予算配分など「個所付け」 情報を民主党県連を通じて自治体に内示した問題です。政府が「個所付け」情報を国会=国民にも提出せず、民主党にだけ提示したのは「 『利益誘導してください』ということかと疑問視せざるをえない」と指摘しました。
馬淵澄夫国交副大臣が8日の会見でも、予算案審議前に「仮配分」の形で国会に提示することが「理想的だ」と述べていたことも示し、 民主党だけへの提示は「これらの主張と違う、不透明化を助長する行為だ」と批判しました。
私たちの見解は「透明性を高めるためには、『個所付け』を政権党による利益誘導の道具にすべきではなく、
国民のチェックに供するべき」ということです。
国会で最終的な配分額確定までの予算編成の全過程をオープンにし、国会審議の対象にするべきで、
そのためのルールをつくるべきだと考えています。
馬淵副大臣は、「透明性を高めるという思いは何ら変わらない」と答弁し。前原国交相は、 資料の自治体への流出は「深く反省しなくてはいけない」と述べました。
さらに国交省関係だけでなく、全公共事業についての全面公開を要求。菅財務相(写真右)は「国民が分かりやすいように透明化し、 公開していくという基本的な考え方ですすめていきたい」「これまでの基本ルールのなかで、どこまで公開できるか各省庁で工夫するのがいい」 と述べました。私は、「各省庁の工夫にとどまらず、この機会に透明化をしっかりルール化すべきだ」と重ねて主張しました。
続いて、トヨタ自動車のプリウス・リコール問題について質問。
トヨタが命に直接かかわるブレーキについて利用者から苦情が多数寄せられていたにもかかわらず、国交省に報告することもなく、
制動装置のコンピュータプログラムの設計変更を「こっそり」おこなっていた問題を指摘しました。
前原国交相は「(トヨタは)ユーザー視点が欠けていて機敏な対応ができなかった」などと述べました。
私は、政府の対応について、「会社の自主性任せにしていることが問題だ」と指摘。さらに、 欠陥の疑いのある自動車の検査にあたる独立行政法人交通安全環境研究所のリコール技術検証部の正職員はたった1人、 他の15人はすべて非常勤職員であることをあげ、強化をもとめました。
これには、前原国交相も「非常に建設的な提起だ。調査のやり方を(質問の)趣旨も踏まえて改善すべきだ。検討する」と述べました。
現在のリコール制度は、『メーカーによる自主的な実施が基本』となっています。
自主性任せにしないルール、当局による命令などの権限付与が必要です。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/02/16