佐久間ダム「流砂促進事業」を見学
静岡県の天竜川流域ですすめられている「ダム再編事業」について、私は、 昨年11月に現地調査を行いました。そして、国土交通委員会において、ダム建設がもたらした土砂の堆砂や砂浜の浸食、漁業・ 環境への影響などの弊害を明らかにし、ダム事業の見直しを求めました。(11月18日)
3月3日、私は、改めて現地を訪れました。地元の天竜川漁協の皆さんから、「ダム湖の水位を下げ、堆砂を押し流す『流砂促進事業』 の時期に、現場見学会を行うので、ぜひ見に来てほしい」と案内をいただいたからです。
佐久間ダムには、貯水容量の3分の1、約1億立米もの土砂が堆積しており、なおも年間120万立米ほどの土砂が流れ込んでいます。 この土砂を排除するために、毎年冬のこの時期に、ダムの水位を下げ、たまった砂を流しています。
実際に行ってみて、まさに「砂」というよりは「泥」(粘土)が大量にたまっていることが分かりました。この泥を流すことで、川の水が濁り、 アユをはじめ生物に深刻な影響を与えています。
いま、政府は、佐久間ダムに流れ込む土砂を、「排砂トンネル」で下流に流す「天竜川ダム再編事業」を続けようとしていますが、 多額の税金をつぎ込んで、どれだけの効果があるのか、生態系や漁業に与える影響など、緊急に事態を打開するための本格的な再検討が必要です。 十分に関係者の意見を反映させた検討を求めていきます。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/03/05