こくたが駆く

「これは官製ワーキングプアだ」-車両管理業務の低入札問題

100323国土交通  昨日23日、衆院国土交通委員会で質問に立ちました。

 私が取り上げたのは、国交省が使用している公用車等の車両管理業務の民間委託問題。
 過去にも、何度か取り上げている問題です(こちらこちらを参照)。

 この問題は、公用車の業務が、災害時緊急出動など『命』に関わるような内容であるにもかかわらず、公用車の削減や発注業務の見直し・ 一般競争入札の導入されました。
 このことによって、何が起こっているでしょうか。入札予定価格は一台あたり約42万円。60%が低入札基準だが、現に44% というものある。管理費や燃料代などを引いて、労働者の賃金は、日当制で、1日7,000円、14日間の勤務、 月収9万8千円という事態も生まれているのです。
 著しい低賃金と公共サービスの質の低下に波及している現状となっています。

 私は2009年度分の一般競争入札で予定価格の60%に満たない低入札が増え「多くのベテラン運転手が”生活できない” と退職を余儀なくされた」と告発。
 一般競争入札導入後、現場では、地理不案内による到着の遅れや車線逆走などの重大事故が多発していること。結果、国交省は、 是正のための運転業務に精通の条件を提示せざるを得なかった点を指摘し、労働者の労働条件に着目しての改善を求めました。

100323国土交通2  前原誠司・国土交通大臣は、最初は1983年の「臨調・中曽根行革」 時代の閣議決定まで持ち出し、「民間でできることは民間で」などと、前政権の「構造改革」路線と同じ立場を示しました。

 私は「官製ワーキングプアだ。国が率先してそういうものをつくっていいのか」と批判し、 米英独各国と比べても国民一人当たりの公務員比率が少ない実態も示し、車両管理業務の重要性を説き、構造改革路線の転換を求めました。

 低入札の問題で具体的な実態を突きつけた追及に、前原大臣もついに「(低入札問題については)真剣に対応策は考える必要がある」「 (契約内容の)履行体制の確認などを厳正に行い、適切な対応を図る」と約束しました。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/03/24

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