京都の「奈良屋記念杉本家住宅」が重文指定-京町家として初
京都市・下京区に残る、京町家「杉本家住宅」が16日、
国の重要文化財に指定されました。
文化審議会(西原鈴子会長)が文部科学相に答申していたもので、京町家の指定は今回の杉本家住宅が初めてです。
蔵3棟をはじめ、江戸期以来の大店の構えを残した京町家に対し、歴史的価値が高いと評価され、重文指定されました。まずは”
おめでとうございます”の言葉を贈りたいと思います。
昨日、成宮まり子参院京都選挙候補と,山中渡京都市議にお願いをして、 私の秘書の小林さんと同行してもらい、杉本家住宅を維持管理する財団法人「奈良屋記念杉本家住宅保存会」 の杉本秀太郎理事長を表敬訪問して頂きました。(写真左上)
杉本理事長からは1990年ごろに前所有者の(株) 奈良屋が建物の取り壊しを計画した際、土地、建物を残すために署名活動を行ったことや、 財団法人を設立するに至った経過などを語って頂きました。同行した京都民報記者の取材に対し。
「建築家の故・藤島亥治郎さんや哲学者の梅原猛さん、 冷泉貴美子さんなどいろいろな方々の支えがあり、財団として残すことができました。今は、財団の維持会員の方々が600人余おられます。 何より今回の指定は、財団の幅広い活動を国が認めたということでしょうか。ビル街の中でこの土地・建物が残されることは貴重なこと。 本当にありがたいことです」
と、コメントを寄せていただきました。
京都市内中心部では残念なことに、
古い建物がどんどんマンションやビルディングに建替えられてしまいました。間口30メートル、奥行き60メートルの大規模な町家が、
市内中心で『京町家』として現存したことそのものが凄いことです。
歴史的価値ある住宅を守りたいと、財団を創り、
維持管理にご努力いただいた杉本家の皆さまをはじめとする関係者の皆さまのご努力はいかほどか。今回の重文指定は、建物の価値とともに、
建物に住み・守り続けてこられた”人々の努力”に対する評価だと思います。
京の歴史的町並みや伝統文化を心から愛する者の一人として、”おめでとうございます”とともに、”よくぞ残していただき、
ありがとうございます”との言葉を贈りたいと思います。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/04/20