こくたが駆く

海難救助出動をおこなう漁業者に支援を

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 本日、衆議院国土交通委員会で質問をおこない、海難事故の救助の際に大きな役割を果たしている漁業者にたいし、財政支援を求めました。

  昨年、日本で発生した船舶事故の救助船数は1,435隻、うち海上保安庁の救助は38%で、保安庁以外による救助が62%を占めます。さらに海浜事故救助799人では、海上保安庁以外が89%を占めてます。

  この民間による救助で大きな役割を担っているのが『社団法人・日本水難救済会』というボランティア組織です。全国約5万5千人が登録・所属していますが大半は漁業者で、昼夜・仕事中であっても事故が起きた際に駆けつけます。2009年度は出動446件で、201隻・379人を救助しました。

全国漁業協同組合連合会などの様々な団体からの助成や「青い羽募金(元大リーガー・現阪神タイガースの城島健司選手も応援しています)」の収支の範囲内で事業をおこなっており、救助に出動すると1日6,000円・2日で9,000円の出動報奨金が出されます。

100427海洋2  私は「みずからの仕事をなげうち、時には危険もおかしながら、命を救う活動をしている。 こういった方々の活動がなければ海上保安庁だけでは発生する海難事故に十分対応できない事態をどうとらえるのか」 「せめて実費分をまかない、一定の手当てが付くよう報奨金を引き上げるべきだ」と質問。

 前原誠司・国土交通大臣(写真左)は「ボランティアとして活動していただいていることに感謝している」と述べましたが「シーマン・シップに基づく相互扶助の精神で、ボランティアとして活動していただいてる」として、国の新規の補助などをおこなう考えはないと答弁。

  そこで私は「相互扶助というが、事故件数のうち、漁船が3割、プレジャー・ボートが4割と、漁業者以外の事故の割合の方が上回っている」「ボランティアというが、消防団などは準公務員という身分保障もしている」と指摘。「報奨金を上げて、身分保障も検討する必要がある」と、重ねて要求。

  最後は前原大臣も「水難救済会からの要望があれば、(支援を)考える」と答弁しました。

 

| コメント (2) | トラックバック (0) | Update: 2010/04/27

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コメント

海難事故で地元の漁師さんが捜索に協力しているのは知っていましたが、それに対する保証が国からは出ていなかったことは初めて知りました。ボランティアでやるのは相互扶助の精神なのはわかりますが生活を犠牲にしてということになると国からも一定の補助がないと国が依頼していることですからおかしな話ですよね!

ところで城島選手は今は阪神タイガースの選手ですよ。市田さんが泣くかも(笑)。

 まったく同感です。
 依頼するのだから、一定の補助が必要と思いますよね。頑迷固陋なお役所ですよね。
 城島選手の件は、「水難救済会パンフ」に掲載されているのを載せたつもりでしたが、私自身もどうかなと思い直ちに修正・訂正しました。
 阪神タイガースのファンですのでよくよく知っております。

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