高すぎる”北総鉄道”の運賃大幅値下げを求め、質問主意書を提出。
今国会において、京成電鉄成田空港線の運賃認可及び北総線運賃に関する質問主意書を提出しました。
東京都心と千葉ニュータウンを結ぶ北総鉄道の運賃は、日本一高いと言われています。普通運賃・通勤定期で首都圏の主要民間鉄道の約2~3倍、通学定期では4~5倍。沿線住民と自治体は長年にわたり値下げを求めてきました。
この北総線の線路を使用して、新たに都心と成田空港を結ぶ京成電鉄成田新高速線(京成上野~成田空港)が7月に開業しました。開業により北総線区間の利用者が増え、北総鉄道の運賃も京成本線並みに大幅に引き下げられると期待されていました。ところが、2月に国土交通大臣が認可した京成電鉄成田空港線(成田新高速線のうち京成電鉄が新たに運行する区間。京成高砂~成田空港間)の運賃は、高すぎる北総鉄道の運賃と同額で、北総鉄道の運賃大幅値下げは実現しませんでした。
1月に開かれた運輸審議会公聴会では、空港線の運賃設定について20人近い公述人が様々な問題点を指摘しましたが、指摘された疑問にまともに答えないまま答申・認可が行われました。「北総線の運賃値下げを実現する会」は、ひきつづき、不合理な認可決定に抗議し、京成電鉄の負担による大幅値下げを求めて運動しています。
特に問題となっているのは、京成電鉄が子会社である北総鉄道の線路を使用して列車を運行させるにもかかわらず、実際には線路使用料を支払っていないことです。その結果、北総線の高運賃が温存され、沿線住民は過大な負担に苦しめられています。
主意書では、京成電鉄が北総鉄道に線路使用料を支払うといいながら、実際には北総鉄道から横取りした運賃収入を戻すだけで、実質的には線路使用料を支払わず北総鉄道の線路上を「ただ乗り」している実態を明らかにしました。京成電鉄が適正な線路使用料を支払えば、北総線の高運賃値下げは可能です。主意書では、線路使用条件の認可を見直すこと、また、北総線運賃の大幅値下げへ国が京成電鉄に働きかけることを求めています。
このほか、▽近距離区間が極端に高すぎる不公正・不合理な運賃設定を見直すこと、▽利用者の意見を反映するように運賃決定のあり方を見直すことーーなどについて政府の対応をただしています。
| コメント (0) | トラックバック (1) | Update: 2010/08/05