こくたが駆く

国民政治研究会主催「政策研究会議」にて講演。

DSCN3100 政治関係のメディアの記者の皆さんや、学者・評論家を中心に組織されている国民政治研究会に招かれて、「共産党再建への道と政権への対応」と題する演目で講演を行なった。もともとは、小池晃政策委員長の講演だったものだが、所要で出席できなくなり、私に代理が回ってきたというもの。

国民政治研究会は、「政策研究会議」を昭和35年より毎週開催し、私も何度か招待を受けているが、今回の開催は2240回目というから、気が遠くなるような長い歩みと判る。

私は、最初に、先頃亡くなられた、NHK解説委員影山さん(この会の会員でもあった)のご逝去に、心からの哀悼の意を表した。

その上で、本題である議題に沿う形で「日本共産党としての、『参議院選挙の結果をめぐっての総括と教訓』をいま深めているさなかであることを述べました。

その姿勢として、「三年前の参院選の四四〇万票(得票率七・四八%)から、三五六万票(六・一〇%)に後退。議席の絶対確保をめざした東京選挙区で小池晃政策委員長を落選させた」「今回の選挙戦について、政治論戦、組織活動などあらゆる面で、どこにただすべき問題点があるか、前進のために何が必要かについて、党内外の方々からのご意見・ご批判に真摯に耳を傾け、掘り下げた自己検討をおこなう決意」で論議を行なっていると紹介。

そして、以下のような項目で訴えました。

①参院選後の政治状況について、どう考えるか?DSCN3077

②「二大政党づくり」の現状はどうなっているか?

③日本共産党の減票の原因は何か?無党派層の支持を減らしたことに起因。

④「党再建」というテーマはは、遠大で大袈裟という気もするが、私どもはいま、総括と教訓の議論中だ。政治論戦の問題点。選挙活動のあり方。党の自力という三つくらいの観点で論議を深めている。

⑤民主党の代表選挙と政治動向への対応について、国民的に打開が求められる政治の根本方向。

 

| コメント (3) | トラックバック (0) | Update: 2010/09/13

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コメント

>穀田恵二様

はじめまして。

おそらく今後もデフレ(あるいは、発展途上国の賃金への鞘寄せ)がつづくでしょう。

「下流」と自覚する国民が増えていくと思います。

そういう意味で共産党が弱者をターゲットとして狙っているのは間違っていないと思います。

ただ気になるのは、共産党は、大企業、消費税、米軍を敵にしているところです。

毎年働いて稼ぐ人より、すでに結構な資産を所有していながら溜め込む一方だったり、不動産を有効に使用していない人を槍玉にあげたらどうですか。

求人のある大都市の土地・建物が有効に使われないと住宅を確保するのが大変ですし(マイホームを手に入れるのは戦後ずっと困難が続いてますが)、資金の不十分であろう若者が商売をはじめるのもハードルが高くなります。

大企業は、雇用や仕事を発注する元でもあります。

消費税は、脱税しにくいと言うメリットも見逃せません。

日本は米軍を利用してため、軍事費の多くを人件費に回すことが出来るとも言えます。

 佐藤健さん、初めてのメールありがとうございます。率直なご指摘感謝します。

 実は、この「研究会」でも発言した内容はここのところでした。
 私たちは、大企業の「否定」や「敵視」をしているわけではありません。ただすべき点は「ルールなき資本主義」といわれる「目先の利益第一の横暴」であること。
めざすべきは、大企業の社会的責任をはたし、税金と社会保障で応分の社会的負担を担うことなのです。

 少し長くなりますが、日本共産党が25大会でこの点を詳しく述べているので、参考にしていただければ幸いです。

「日本共産党の綱領では、『ルールなき資本主義』の現状を打破し、『ルールある経済社会』をつくる改革をすすめるさいに、「ヨーロッパの主要資本主義諸国や国際条約などの到達点を踏まえ」ることが重要だと指摘している。すなわち、わが党がめざす当面の経済改革は、机上で考え出したプランではない。世界の人民のたたかいを反映して、すでに国際条約の形で確立しているルールや、欧州の主要資本主義諸国ですでに実現しているルールを踏まえて、日本の現状にふさわしい形で具体化しようというものにほかならない。
『ヨーロッパの主要資本主義諸国や国際条約などの到達』」にてらすと、『ルールなき資本主義』といわれる日本の現状がいかに異常かが一目瞭然となる。
 イ、国際条約の到達点にてらして
 まず、国際条約の到達点にてらして、日本の現状はどうか。
 国際労働機関(ILO)が採択した一八三の条約(失効五条約をのぞく)のうち、日本が批准しているのは四八の条約と、わずか四分の一にすぎない。とりわけ、日本は、一号条約(八時間労働制)をはじめとする一八本の労働時間・休暇関係の条約を一本も批准していないが、そうした国は主要な先進資本主義国のなかで、米国と日本だけである。一一一号(雇用における差別禁止条約)、一五八号(解雇規制条約)、一七五号(パートタイム条約)など、焦点となっている一連の条約も未批准である。世界の他の国には見られない『過労死』、『派遣村』という現状は、こうした政治の姿勢から生まれているのである。
 ロ、欧州の主要国の到達点にてらして
欧州の主要国の到達点にてらしても、日本の異常な立ち遅れは深刻である。
 欧州連合(EU)では、ヨーロッパに共通する『社会的なルール』づくりを積極的にすすめている。
 残業、変形労働時間を含めて週四八時間を超えた労働を禁止した『労働時間指令』、パートタイム労働者とフルタイム労働者の均等待遇を定めた『パートタイム労働指令』、雇用契約期間の定めがある労働は合理的理由がある場合に限定する『有期労働指令』、派遣労働者と正社員との均等待遇を定めた『派遣労働指令』などが、欧州連合の共通のルールとしてつくられている。」(日本共産党25大会決議より)

 このような考え方は、ソニーの盛田昭夫会長が、文芸春秋に「日本的経営は危うい」という論文の中でも指摘していることです。
 つまり日本的経営の問題点として、労働者の賃金が低すぎる、下請け企業に無理を言い過ぎ、環境への配慮が足りない、地域への貢献が少ないことなどを指摘していました。問題はここからです。日本においては一社だけがそのような点を改善しようと思えば、その企業は競争に負けざるを得ない。だから社会的な規制の必要性を述べていたのです。(文章自身は私の記憶の範囲ですから不正確かも)私たちのいう『ルールある経済社会』の考え方と共通する点と見て良いのではないでしょうか。

 長くなってゴメンなさい。これからもよろしくお願いします。

>穀田恵二様

大変丁寧なご返事を下さり有難うございます。
仰るとおりまだまだ日本は外国に見習わなければならない点があると思います。
ただ世界には、日本の最低賃金未満でも喜んで働く人々がたくさんいるのも事実で、日本人もうかうかしていられません。

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