「公団住宅を公共住宅として守ろう」全国公団住宅居住者総決起集会に出席・あいさつ。
全国住宅公団自治会協議会主催の「公団住宅を公共住宅として守ろう! 家賃値上げ反対・ 高家賃引き下げ 2010年全国公団住宅居住者総決起集会」が東京の九段会館大ホールで開催されました。集会には、全国各地から各団地自治会の代表1000人を超える参加者で、ホールの三階まで埋め尽くされました。
1、家賃値上げに反対し、高家賃引き下げを要求します。2、公団住宅の売却・削減、民営化に反対します。3、公団住宅を公共住宅として継続させることを要求します。などの要求署名を国交相と都市再生機構に提出しました。
この決起集会には、民主党、自民党、公明党、社民党などの各党議員が出席。 私は日本共産党を代表して、出席し、あいさつをしました。(あいさつ大要は、《続きを読む》欄に)
本日の集会は、UR賃貸住宅の居住者の皆さんにとって、居住の安定を確保できるかどうか正念場と言える状況のもとで、開かれています。家賃値上げと民営化という2つの重大課題に対し、「家賃値上げ反対、高家賃引き下げ、UR賃貸住宅を公共住宅として守ろう」という、みなさんの要求に賛同し、日本共産党としてもともに奮闘することを、はじめに表明いたします。
第一に、家賃改定・値上げの問題です。現在の居住者の経済状況・生活実態は、2008年11月と変わっていません。それどころか、家計所得は一層冷え込み続けています。リーマン・ショック後、大企業は収益を回復し、200兆円を超える内部留保を溜めこむほどなのに、多くの国民は、仕事もない、就職もできない、給料は減らされるなど、生活の厳しさが身の染みるばかりではありませんか。こんな実態、状況の下で、なぜ、家賃値上げなのか、まともな発想の持ち主なら考えられないことです。
このおおもとには、「近傍同種家賃」制度があります。居住者の所得水準に関係なく周辺の家賃相場に合わせて家賃を決めるやり方のため、居住者の所得が減っても家賃は上がります。公共住宅である以上、居住者の所得・くらしを考慮した家賃制度に改めるなど「近傍同種家賃」制度そのものを見直すべきです。その時期だと考えます。
次に、「事業仕分け」以来の民営化の問題です。今年、参議院選挙前の5月、行政刷新会議の「事業仕分け」結果に断固反対する集会であいさつしました。UR賃貸住宅は、国が責任を持つ公共住宅として守り抜くことを政府に求めた集会でした。
9月には、前の国土交通大臣が、「全体で民営化ということはまったく考えていない」と述べ、国交省独自で「都市再生機構のあり方」について検討していることを紹介しました。そして、検討会の報告を受けた馬淵大臣が、「民間会社化することは現実的に乏しいと考える」とコメントしました。これは、「事業仕分け」の方針を否定したものでした。今後、国交省政務三役が、どう具体化するのか注目していました。
ところが、昨日、政府は「独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針」を閣議決定しました。そこで、「事業仕分け」の結論「市場家賃部分の民間への移行、高齢者・低所得者向け住宅の自治体又は国への移行」が、亡霊のごとく復活しているのです。とんでもない話です。いったい民主党政権は何をしようとしているのか。自公政権と同じようにUR賃貸住宅の「民営化・縮小」路線はそのまま続けることだけははっきりしています。UR賃貸住宅制度の見直しは、高齢者や低所得者が過半数を占めるなどの実態に即して居住者が安心して住み続けられることを前提にすべきです。民営化の地ならしである自公政権の時につくった団地の「売却・削減計画」を撤回すべきです。賃貸住宅事業部門と都市再生事業との切り離すことも必要です。
そして、UR賃貸住宅が長年培ってきた団地管理のノウハウや自治活動、コミュニティ活動などの経験を生かして、誘導居住水準のリード的役割を担うようにすべきです。
日本共産党は皆さんと一緒に全力を尽くすことを表明し、あいさつとします。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/12/08