日航の「整理解雇」撤回をーー航空連が国交省・三井副大臣に申し入れ
日本航空の「整理解雇」をストップをと、航空労組連絡会(航空連)と関係労組の代表が国土交通省に申し入れを行い、国土交通省の三井辨雄副大臣が対応した。
要請には、航空連の近村一也議長、日本航空乗員組合の宇賀地竜哉委員長、日本航空キャビンクルーユニオンの内田妙子委員長らが参加し、私は山下芳生参院議員(秘書)らとともに同行した。
12月9日に日航が202名の「整理解雇」を通告したことから、航空連代表らは、「安全と公共性を守るためにも日本航空の再建にあたり、整理解雇を撤回させること」とする緊急要請文を三井副大臣に手渡した。
これまで、国交省に対して、日航に「整理解雇」を止めさせるよう行政からの指導を繰り返し要請してきた。しかし、 [更生計画案の確実な実施が不可欠。実態的な人員削減の進め方については・・・今後ともその推移を見守ってまいりたい」と回答するだけだった。 航空連側は、希望退職はすでに目標を超過達成していること、人権侵害や不当労働行為など不適切なやり方が進められている状況にあり、国交省が、「推移を見守っている場合ではない」と指摘し、「整理解雇」を止めさせるよう指導を求めている。
近村議長らは、「人員削減は、大型機など機材の削減など事業規模を縮小に伴うものだが、貨物輸送部門など需要が伸び収益が見込める事業までみすみす手放している。収益が上がる部門を残せば人員削減は必要ない」「新たに購入する787型機の納入遅れで、機材計画の見直しが必要になるはずで、人員削減計画も変更すべきだ」「もともと来年3月末の計画なのに、12月末の『解雇』はおかしい」 「ベテランのパイロットや客室乗務員を解雇すれば、安全運航にも影響する」など、安全運航を最優先させた真の再建への思いや、「整理解雇」の不当性など訴えた。
三井副大臣は、「人員削減については、断腸の思い。個人的には何とかしたいと思うが、削減の方法については民と民との問題。行政としては、推移を見守るとしか言えない」と述べた。
私は「民と民との問題で済ませていいのか。①安全問題にかかわること。②日航再建は、公的資金まで入れた政府主導であること、 ③労使関係でも人権侵害や不当労働行為などひどいやり方を放置すべきではないこと、行政としても関与すべき責任がある」と指摘した。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2010/12/15