地域活性化は企業誘致頼みではなく、集落の再生に重点を!
報告が遅くなったが、今週の水曜日の国土交通委員会で 「広域的地域活性化基盤整備法案」について質疑をおこなった。
この法律は、政府の「地域活性化」対策の一つとして、地域への工業誘致など、
広域的な経済活動を行う民間企業への支援やそのための基盤整備を目的としたものだ。
これまでの地域開発や産業立地政策といえば、むつ小川原開発や宮崎シーガイアなどに代表されるように、
破綻をして地方自治体の財政を圧迫するなど、地域活性化に役立たない物が多かった。また新たに法律を作って企業誘致で「地域活性化」
をするというならこのことについての反省と総括が必要だ。
せめて「誘致企業が突然撤退するなど身勝手な行動をとったときのルールが必要だ」と指摘。冬柴・国土交通大臣も「(撤退ルールは)
よく考える」と答弁した。
実は、この法律について質疑するにあたって、
今週の日曜日に京都府の綾部市に調査に入っている。
サンデー・プロジェクトに出演した後、新幹線と特急を乗り継いで綾部駅へ、綾部市会議員の吉崎さんの案内で、
駅からさらに車で40分以上離れた山里の集落を訪ねたのだ。
高齢化が進み消滅の危機にある集落、いわゆる「限界集落」と呼ばれる集落で、
集落が消滅してしまうと山が荒れたり田畑が放棄されたり、不法投棄が蔓延するなどの危険がある。
治水力低下や河川の水質悪化など下流に住む都市部の住民にとっても、実は大問題なのだ。
私が訪ねた集落でも「3戸5人しか住民がいない」「一番若い方が73歳で16年自治会長を続けている」など、大変キビシイ状況。
綾部市では全国に先駆けて「水源の里条例」を策定、集落の維持・再生対策に乗り出し、現在一人だけではあるが、
大阪の池田市から50代の男性が移住してくることが決まっている。
質疑では、この綾部のとりくみも紹介しながら「東京はじめ大都市への集中政策ではなく、
集落の再生に重点を置いた地域政策を進めるべきだ」と指摘した。
冬柴大臣も「大変すばらしい意見だと思います」「きめ細かくやっていかなきゃならないと思います」と答弁した。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2007/04/28