こくたが駆く

「行き場がない」高齢者をつくってはならない。被災地における高齢者の住まいと介護・医療体制の充実、低所得者層のケア付き住宅建設も目標持って実施すべきと主張。

昨日に続き、国土交通委員会における質疑の後半を載せます。国土交通委員会(開会~散会)_006845405

私は、東日本大震災における高齢者の住まいのあり方について、まず「被災地の復旧・復興までに、現在直面している問題を直視して、必要とする生活支援の実行が求められている」として、「被災地での医療や介護、介助の必要な高齢者がどのような実態にあるかつかんでいるか、どういう援助を行っているのか」を問いただしました。問題は『行き場がない』ということなのです。

「各地の特養ホームなどホームなど介護施設も閉鎖され、国が緊急避難措置とし定員オーバーを認めたことで、残った施設に高齢者らが集まりすぎた。受け入れを断られる人も続出している」「一般の避難所でのケアは難しい、看護師らが配置された『福祉避難所』はごくわずかで、行き場がなく、自宅にとどまる人も多い。避難所のたらいまわしは各地で起きている」などの新聞報道を紹介しながら問題点を示し、「被災後の最初の本委員会の質疑で『せっかく地震や津波などから逃れたのに、二次災害という形で命を失うことがあってはならない』と強調しました。

clip_image001[4]「各地の特養が、『大地震から助かった命が失われている』『震災関連死は100人以上になるのではないか』との新聞報道もある。

そこで、①避難所に「医療・福祉避難所」「介護施設」を増やすべきだ。②仮設住宅建設を急ぐとともに、『介護・医療施設』の併設を同時に実施すべきではないか」と追及しました。

大塚耕平厚労副大臣は、私の質問に対して、「288の福祉避難所を災害前から指定して対応に努力している、さらに、仮設住宅地に、介護サポートセンターと仮設診療所を併設させる。予算確保に努力したい」と答弁しました。

これ自身は画期的なことです。私は、「それはぜひ実現してもらいたい」と念を押し、「さらに、今回の法案と関連して一つ提案したい」として「③復興公営住宅等をつくる上で、デイサービス施設等を併設し、新しいまちをつくっていく上でも、地域の福祉・介護拠点とすべきでないか」と重ねて求めました。

大畠章宏国交大臣は「被災者には高齢者も多く、その生活支援の整備は重要な指摘だ」と答えました。

次に、サービス付き高齢者向け民間住宅について、ひと月の経費が「家賃6万円、サービス2万円、食費4万円程度」を想定していることを明確にさせました。

「想定額から言えば、中程度の所得層の高齢者を対象にしていることになる。低所得の高齢者は入れないことが予想される。低所得者向けのケア付き公営住宅を増やすべきでないか」clip_image001[8]

「サービス付き高齢者住宅の目標は、10年間で60万戸、かたや「『公』がつくらねばなら低所得者向けのケア付き住宅建設については目標がない、これでは、高齢者全体を対象にした施策の前進は、はかられない」と法案の問題点を浮き彫りにしました。

さらに、私は、「そういう隙間もぬって、『たまゆら』(埼玉県渋川)のような未届け有料老人ホームが、はびこり大きな事故になった。その根本になにがあるのか、公営住宅や介護老人ホームの建設抑制が住まいの安心を脅かしている。『行き場のない』がキーワードだ」と批判しました。

大畠章宏国交相は「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と(衆議院手帖を取り出し)憲法第25条を読み上げ、「住まいはその重要な担保であり、ご指摘踏えた対応が大事」と答弁しました。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/04/21

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