被災地の復興は、「住民の参加と合意が基本である」と主張。大畠国交大臣「住民の意向を踏まえ、地域で議論することが重要」と答弁。都市再生のあり方巡って議論。国土交通委員会(13日)//都市再生特別措置法に反対の討論を行う。(15日)
私は、13日の衆議院国土交通委員会で、東日本大震災の被災地の復旧・復興にあたっては、「住民の参加と合意」が基本であるとして、徹底するよう求めました。
コミュニティーの分断、そのもとでの行政による都市計画の決定などなどが行われた、阪神・淡路大震災での教訓をひきながら、「震災復興のための都市計画は、『上から押し付ける』のではなく、あくまでも『住民の参加と合意』が基本でなければならないし、必要だ」と主張。
大畠章宏国交相は「住民の意向を踏まえ、地域で議論することが重要」と答弁ました。これは答弁通り実行させなければなりません。
また、私は、審議された都市再生法「改正」案について、外資呼び込みの拠点づくりという性格がより強くなっていると指摘。“都市再”で掲げられた、目標の一つである「居住環境の改善」は進んだのかと問いました。「庶民の暮らし、『竈(かまど)』からみるのか、『ビル』から見るのかが鋭く問われている。『竈(かまど)』から見るためにこそ政治はある」と指摘しました。民主党政権へと引き継がれた「都市再生」政策のもとで、大手開発業者は大もうけしたが、公営住宅入居は狭き門となるなど庶民や高齢者は安心して住み続けられなくなったとただすと、大畠国交相も「住環境は前進していない」と認めざるを得ませんでした。
次に、東京への一極集中ついて大臣の認識を問いました。
私は、地方では2050年までに20%の居住地が無人化すると国交省が推計していることを示し、「地方の過疎化、東京一極集中が進んでいる」と指摘。大畠国交相は「世界的に魅力ある都市づくりも大事」としながらも、「農林水産業の再生が消滅地域の事情を改善させるカギ」と答弁ました。
私はさらに、法案中にある「都市の国際競争力の強化」という内容について、「要するに金融などの『外資』を呼び込むために、都市を高度化し、居住環境を向上させようという意味だ」と指摘し、「外資呼び込みよりも、大震災の復旧復興や原発政策の見直しこそ優先させるべきだ」と主張しました。
(《続きを読む》欄に、反対討論の全文を掲載)
日本共産党を代表して、都市再生特別措置法の一部を改正する法律案に対する、反対討論を行います。
反対する第一の理由は、いま、東日本大震災で被災した地域の復旧・復興、再生を最優先すべきであるにもかかわらず、大都市の大規模開発を促進する支援制度づくりを優先させ、大都市集中を加速させるものだからです。
わが党は、都市再生特別措置法について、2002年制定当初から、大規模開発をすすめる大企業の儲けを確保させるために都市を再活用する枠組みづくりであり、東京一極集中を加速して地方との格差を拡大するものだとして反対してきました。本改正案は、「新成長戦略」に基づき、都市の国際競争力を強化するため、大都市における大規模開発を、いっそう促進する支援制度づくりをすすめ、大都市集中、とりわけ東京一極集中を、更に加速させるものであり、賛成できません。
反対する第二の理由は、本改正案に盛り込まれた、民間都市開発プロジェクトの認定の申請期限の延長や新たな金融支援をはじめ、事業実施主体に民間事業者を追加すること、大臣認定の処理期間の短縮、道路の上空利用のための規制緩和などが、これまでの「都市再生」政策を深堀りし、大規模開発をすすめる大企業を、いっそう優遇するものだからです。
本改正案では、はじめて「都市の国際競争力の強化」を定義し、「特定地域」の民間都市プロジェクトなどによる都市機能の高度化が、金融外資など、外国会社等の活動拠点の形成に資する目的が明確になりました。つまり、外資とその従業員のための都市づくりを進めるために、金融、税制はじめ手厚い支援を大手デベロッパーなど大企業に与えるということです。
高齢化などがすすむ大都市部において緊急に求められているのは、住民の福祉・くらしを含む居住環境を向上させ、防災対策を強化するまちづくりであり、外資のための都市開発を進め、大企業に大もうけさせる政策ではありません。
以上、反対の理由を申し上げ、私の討論を終わります。
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