岩手県漁連・大井会長と懇談、石巻市・亀山紘市長、石巻市商工会議所役員と懇談。日本共産党東日本大震災被災地訪問・調査活動で。
7日の、宮古漁協において行われた、岩手県漁連・大井誠治会長と日本共産党東日本大震災被災地訪問・調査団との懇談は、ひとことで言うと「お互いに率直な意見交換ができ、気持ちの良いもの」だった。
(お聞きすると、同日に自民党の調査団も岩手県を訪れ、漁協の要望を聞きたいと、盛岡市に呼び出しがあったとのこと。)
それはともかく、大井氏からは「『水産の復興なくして地域復興なし』、これが岩手県の最重要、基幹産業たる水産業の位置づけです。漁業、保管、市場、加工、運搬・流通まで一体的な産業です。どこかがかけてもダメで産業が成り立たないのです。」と述べた上で、「岩手県では、漁船の9割が流失し、24の漁協事務所も10しか残らず、本当にとことんまでやられました」と語り、 漁業・水産業の「マイナスからではなく、ゼロからのスタートがきれるようゼロのところまでは国が支援してほしい」と訴えました。
志位和夫委員長は、激甚災害法では小型船の確保について公費が3分の2までしか出ないが100%にすべきであること、なこと、養殖施設については9割補償となっているが実際には減価償却分が引かれて半分以下しか補償されず、これを購入する際の9割以上の補償にする必要があると思うと述べ、そのために、新たな立法措置も必要と応えました。
(写真は、岩手県漁連の復興の要望書を渡す大井会長、受け取る志位委員長。左が市田忠義書記局、白いズボンが私です。しんぶん「赤旗」より)
8日は、石巻市を訪問しました。同市は2,900人を超える市民が死亡し、行方不明が2,700人を超え、いまも8,788人の方々が避難所生活を送っています。いま、沿岸部は地盤沈下による満潮時の冠水に苦しめられています。(先の国土交通委員会で取り上げました)日本共産党東日本大震災被災地訪問・調査団は、支援拠点として奮闘している日本共産党東部地区委員会を訪れ激励・交歓しました。
席上、地盤沈下・冠水問題を取り上げた私の質問を「石巻民報」として発行・宣伝していること、多くの反響があることが紹介されました。
続いて市役所・仮庁舎を訪問。(写真、石巻市役所にて。しんぶん「赤旗」より)
亀山紘市長は、まず避難所の市民だけでなく、自宅被災者など市民全体に物資を届ける努力をしていることなど市当局としての取り組みを語った上で、仮設住宅の早期建設、鉄道の早期復旧、地盤沈下対策、避難所の食料供給など多岐にわたる支援を求めました。
とくに、仮設住宅建設の目標1万戸に対し、5月末の完成見込みが2,300戸足らずであることについて、「土地造成に国庫補助がつかないことなどがネックになっています」「救援・復興は一市町村で対応できるものではありません。前例にとらわれない国の対策をお願いしたい」と訴えました。
志位委員長は要望について、「被災者一人ひとりの目線で、必要なものはすべて求める姿勢に敬意を表します。私たちも被災者の生活基盤を回復するために必要なことはすべてやるという立場です。要望をしっかり受けとめ頑張ります」と語りました。
次に、石巻市商工会議所を訪問。役員の方々を中心に拍手で迎えていただきました。浅野亨会頭から冒頭のあいさつ、志位委員長は感謝と激励のあいさつを行なった後、宮城漁連賭の懇談に向かいました。
志位委員長はあいさつの中で、「震災前の旧債務と再建のための債務との二重債務を解消するため、国の責任で旧債務の凍結すること、信用保証の拡大と、漁業、加工、流通が一体となって再建ができるような国の特別支援が必要、今直ぐに、休業補償など当面の生活を支えることと臨時の仕事の確保などが国が手当をする必要がある、などと表明しました。
浅野会頭は「スピード感が大切です。復興への燃えたぎる気持ちがなえてしまう。国が早く方向づけをしてほしい」と述べました。高橋武徳専務理事から、旧債務の80%減免や地域金融機関への公的支援、信用保証枠の拡大、被災企業の雇用確保のための雇用調整助成金や失業保険給付の拡充などの要望の詳細説明がありました。
参加した会員からは、「中断した仕事をどうすべきなのか、判断ができない。おおまかで良いので、『国はどのような援助をする』というメッセージを出してほしい」「ここに残るか迷うけど、石巻が好きだから頑張りたい。国は光を示してほしい」「商売の復興が街の復興です」など、魚市場、観光業、地域信用金庫、造船業、料理店、NPOの方々などから訴えが相次ぎました。
市田書記局長は、「要望はほぼ全面的に賛成です。すぐに実行できるものがほとんどですので、政治決断が問われます」とのべ、全面的な協力を約束しました。私も一言、激励と決意を述べました。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/05/09