被災地・岩手に思いを込め、京都・岩手県人会定期総会//関空・伊丹統合法案反対討論(国土交通委員会報告3)
15日、京都市中京区で、京都岩手県人会の定期総会が開催されました。
県人会としての支援の取り組みが紹介され、468万円もの募金が会員やその知人、そして四条河原町などでの募金活動を通じて寄せられていることが紹介されました。
また、会員による直接のボランティア活動も報告されました。
井上ひさしさんの「ひょっこりひょうたん島」のモデルとなった岩手県大槌町の蓬莱(ほうらい)島。この島の灯台は倒れましたが、その横に生えていた赤松はなんとか生き延びました。
この島へボランティアで樹木調査に行ったのが、当会員で造園業の佐藤さん。さっそく佐藤さんは手当をされたとのこと。地元では「再生のシンボルに」と言われているそうです。現地の写真などもあるそうで、後日詳細を報告したいと思います。
総会では、実家や知人の被害の様子などを交流しました。
私も、この間2回の現地調査の報告などおこない、救援と復旧・復興へ全力をつくす決意を述べました。
私の後ろにある大きなポスターは、「がんばれ岩手 復興を目指して」とあり、「不撓不屈」「一心合力」との書は、清水寺の森清範貫主によるものです。
関空・伊丹統合法案 反対討論
私は、日本共産党を代表して、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律案」に対する、反対の討論を行います。
本法案は、関西空港が抱える巨額債務を返済し、バランスシート改善をはかるために、伊丹空港と関西空港を統合した『新会社』を設立するとともに、その事業運営権を民間資本に売却する仕組みをつくるものです。
反対する理由の第一は、現在、国が保有・管理している伊丹空港を「民営化」し、国民の共有財産を、民間大企業の儲け・利潤獲得のために利用・活用させようとするものであり、空港の安全性や公共性を確保する国の責任を曖昧にするからです。とりわけ、安全・環境対策に対する国の責任を弱めることが懸念されます。
反対する第二の理由は、関空の巨額負債を発生させた原因と責任について糾明することなく、伊丹空港の黒字収益を、関空の負債の穴埋めに補填するやり方は認められない、ということです。関空が巨額の負債を抱えたおおもとの原因にメスをいれ、責任の所在を解明することが先決です。
そもそも、関空の巨額の負債のおおもとは、本来、国の責任で造るべき国際空港を、「民間活力導入(民活)」路線による株式会社方式で推進したことにあります。さらに、過大な需要予測に基づく二期事業を進め、負債を拡大しました。当時の自民党政権や関西財界などは、「関空建設で関西経済は活性化する」とばら色に描いてきましたが、りんくうタウンの破たんをはじめ、周辺の地域経済は衰退し、惨憺たる状況に陥っています。この「民活」方式が失敗して、その穴埋めに伊丹の収益を充てる、これが統合案の本質です。
いま、行うべきは、民活路線の反省と転換です。関空の負債については、「民営化」を前提にするのでなく、羽田空港と同様に、国が直接管理・運営する空港として債務の解消をめざすべきであり、そのうえで、関空・伊丹の一体的運営などについて、住民参加による議論をすすめるべきであることを指摘し、反対討論を終わります。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/05/16