こくたが駆く

「ひょっこりひょうたん島」・続報。京都岩手県人会奮戦記

   16日、京都岩手県人会での「ひょっこりひょうたん島」の話を紹介させて頂きました。

    「ひょっこりひょうたん島」が、作家の故・井上ひさしさんの代表作であることは広く知られています。

    岩手県大槌町の蓬莱島は、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」(1964年4月6日~69年4月4日)のモデルとされ、大槌町吉里吉里地区は、小説「吉里吉里人」のモデルでもあります。
   そういう意味もありまして、注目していたのです。

    岩手県人会の佐藤耕吉氏から、私の秘書の神原さんが、話をうかがい、写真をいただいてきました。16日の続編です。

IMG_0843    写真は、大槌湾沖の小さな島、蓬莱(ほうらい)島です。震災前は、毎日正午に、「苦しいこともあるだろさ 悲しいこともあるだろさ だけどぼくらはくじけない 泣くのはいやだ 笑っちゃおう 進め」と町内全域にテーマソングが流れていたそうです。
    町職員の佐々木健さんの要請で、蓬莱島の樹木調査を行うことになったとのことで、佐々木さんは、海上保安庁の船をチャーター。さっそく島に向かいました。重機は持ち込めず、最小限の養生しかできなかったとのことですが、島の灯台は折れてしまったが、松の木は残りました.
    佐々木さんは、「灯台が壊れたのは残念。でも『泣くのはいやだ 笑っちゃおう』という希望をもたらしてくれるのがひょうたん島。これからも復興の旗頭に」と語って、感謝されたとのことです。
   佐藤さんは、「この夏にも、杉や松が元気か見に行きたい」とのことでした。

   IMG_0902 岩手県奥州市出身の佐藤さんは、5月6日から、5日間、岩手県の各地をまわり、造園家としてのノウハウを生かし、樹木調査と被災した樹木の養生、さらにガレキ撤去などを行ってこられたとのこと。京都からは車3台、7人で参加されました。

   佐藤さんは、故郷のために何かできないかと、京都市北区の宮司さんに相談されました。宮司さんは、かつて岩手県で宮司をされており、鉄や金の研究家としても活躍、小学校などで授業もされていたことから、岩手の教育委員会等にもネットワークがあり、ボランティアの受け入れ先を探してくださいました。そして、「私もいかないわけにはいかない」と車をだして同行されたとのこと。

IMG_0905  陸前高田市も訪問し、今泉神社の樹齢1000年とも言われ、地元住民が「天神の大杉」と呼んで親しむ杉の養生も行なったとのことでした。
    天満宮を津波が直撃。鳥居も拝殿も社務所も流されましたが、大杉は折れることなく生き残りました。しかし、根は洗われ、塩水につかっています。さっそく佐藤さんは、持ち込んだユンボなどで石組みをつくり、根を水であらい、土をかぶせて養生されたとのこと。
    天満宮の宮司さんは「このまちを見守ってきた杉を地域復興の支えにしたい」と語っておられたとのこと。また、佐藤さんは、地元の造園家に、大杉の守をバトンタッチ。天満宮の敷地も消防署の緊急車両用に整備されました。

    陸前高田市の復興のシンボルとして、「希望の松」と「天神の大杉」が被災地と住民を見守ってくれることを祈ります。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/05/18

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