”西陣織”への思いこめ、ひとときの(京都)今宮神社
11日、梅雨空を縫って、地元の今宮神社へ向かいました。
まずは、西陣の織物にゆかりの「織姫社」へ。「栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)」、別名「天栲幡千幡姫命(あめのたくはたちはたひめのみこと)」の社です。
名の「栲」は、梶の木の皮の繊維で織った白色の布を指し、古の布の総称とされています。また、「幡」はここでは織物を意味し、機織の功を称えた美称として使われ、「千千」は「縮」に通じて織地の精巧さを言ったものと言われています。
織物の巧みさ美しさを賞でられる神として技芸上達を願う人々の崇敬が篤く、七夕伝説の織女に機織を教授されたとされる「織物の祖神」です。
私の横の濃いエンジ色の「碑」は、織物で使う「杼(ひ)」をかたどったものです。伝統産業を守る希少道具でもあります。詳しくは、ホームページの「京の職人さん数珠繋ぎ」をご覧ください。
その前には、「岡本尊行翁顕彰碑」があります。1957年に、西陣織りになくてはならない「紋紙」の「業祖岡本尊行」氏の創業300年を記念して立てられた碑です。
写真を撮っていますと、今日がちょうど、業祖創業祭ということで、西陣意匠紋紙工業協同組合のみなさんが集まっておられ、ご挨拶させていただきました。
境内には、「阿呆賢(あほ かし)」さん。古くから「神占石(かみうちいし)」ともいわれ、病弱な者はこの石に心を込めて、病気平癒を祈り、軽く手で撫で身体の悪きところを摩れば、健康の回復を早める。また、「重軽石(おもかるいし)」ともいわれ、まず軽く手の平で三度石を打ち、持ち上げるに、たいそう重くなり、再度願い事を込めて三度手の平で撫でて持ち上げる。軽くなれば願いが成就すると言い伝えられております。さっそく持ち上げてみました。
今宮神社の東参道には2軒の茶屋が向かい合わせに並らんでいて、名物の「あぶり餅」が食べられます。「一和」さんは、創業千年、「かざりや」さんが400年といわれます。織姫社の前で両方のあぶり餅の袋を持っているのがお分かりいただけたでしょうか。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/06/11