安全よりも利益第一を社内教育する日本航空に、「絶対安全」の徹底を指導すべき。国土交通委員会で追及//地域の足・三陸鉄道維持のために「業者負担なし」を実現
26日、国土交通委員会で、日本国航空の再建めぐる問題点と、日航労働者の「整理解雇撤回」裁判における稲盛和夫会長の証言について追及した。
私は、経営再建中の日本航空(JAL)での社内教育の実態をあきらかにした。管財人の加藤慎氏は、「京セラのように内部留保1兆円儲けてから安全を語れ」と乗務員に語り、「利益なくして安全なし」という、安全を軽視している実態を告発した。
さらに、こういう教育の下で、現場で何が起きているのか。
燃料節約のため台風を迂回せず、嵐に中に突っ込んでいくという危険な運航を行うパイロットが出てきている。ある便の機長がフライト前のブリーフィングで発言している。同乗のキャビンクルーの証言だ。
「今日はちょうど航路上に台風があります。離陸後2時間から3時間半の1時間半はかなり揺れます。ベルトサインが最大で20分着くと思いますので気をつけて下さい。この台風ですが避けようと思えば避けられます。しかし迂回すると30分は余計にかかります。そうすると燃料代が20万円余計にかかります。そういう事なので今日は揺れますが台風を突っ切って行きます。」と。
この話を聞いていた乗務員は、「冗談かと思いきや本人は至って真面目顔。背筋がゾッとしました。」と言うことです。
これだけではない。(写真上は、質問する私。下は、質問後の航空労働者との懇談会)
機内販売を増やすためにベルト着用の指示を遅らせるケースがあることを示し、「『利益なくして安全なし』を経営理念とした稲盛和夫会長の経営哲学の弊害が表れている。絶対安全を指導すべき」と求めた。前田武志国土交通大臣は、「指摘のようなことが続くような体質が経営の中にあれば放置するわけにはいかない。適切に監督したい」と答弁した。
また、JALのパイロットと客室乗務員165人が解雇撤回を求めている裁判で、稲盛会長が「(整理解雇は)経理上必要がなかった」とあらためて証言したことをあげ、「雇用維持は不可能ではない」と明確に証言しているわけで、それならば、整理解雇の4要件(①人員整理の必要性②解雇回避努力義務③解雇対象者選定の合理性④解雇手続きの妥当性)に明確に反するではないか。大臣は、整理解雇は不当だと思わないのか?と迫った。
これに対し、前田国交相は、「そういうことでいいのか疑念は持つ」と述べた上で、「裁判の結論を待って国交省としての対応を決めたいと答えるにとどまった。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2011/10/27