大月光勲能面展を鑑賞//羽田雄一郎・新国土交通大臣の所信表明を受け、航空・バスの安全問題を質す。国土交通委員会(その1)
24日、NHKの「日曜討論」から、大月光勲氏と光勲能面会による能面展に京都へ戻りました。京都文化博物館にて開催されており、本日が最終日でした。
まずは、大月光勲能面展を鑑賞。大月氏から、「照る・くもる」という能面の表情の変化や、瞳の形が丸ではなく四角であること、口角の開き具合など、数百年かけ蓄積された技法の一端の解説を受けました。
無表情のことを「能面のような」といわれますが、とんでもない。表情豊かであることに感動しました。
今回は、「『逆髪』(さかがみ)と『敦盛』(あつもり)に注目を」と私の秘書の神原さん。「この『敦盛』の面(おもて)が大河ドラマ『平清盛』に合わせ、神戸の生田神社の薪能で演能されます」と大月氏。18歳と16歳の2面を合わせて鑑賞することができました。(説明を受けている所を特別に許可をいただき撮影しました)
続いて、隣の会場の光勲能面会展は今年で20回目。大月氏のお弟子さんによる作品展です。先ほどの『逆髪』が課題で、師弟の14面がずらり、表情の違い、技量の違いなど、ゆっくり見ていると少しづつ違いもわかるように。こういう企画は本当に興味が尽きません。「もう少し」と思いながら、友人の偲ぶ会出席のため東京へとんぼ返りでした。
20日、国土交通委員会が開かれ、新しく国土交通大臣となった羽田雄一郎に、航空・バスの安全問題について質しました。報告が遅れました。
私は、「一昨年来、航空の安全について歴代大臣に聞いてきた。まず、大臣の交通・運輸の安全についての認識を聞きたい」と問いました。羽田雄一郎国交相は「交通の安全は最大の使命。公共交通安全を最優先し、万全を期す所存です」「安全というのが公共交通の大前提です」と答えました。
私は、「実際は、利益優先、安全ないがしろ多い」と指摘し、「利益なくして安全なし」などという経営者の言葉も示して、再度安全に対する認識を問いました。羽田国交相は、「安全あって利益がついてくる。人の命が第一」と答えました。
そこで、日本航空の現場で、客室乗務員の1割を超える退職者によって、空の安全が脅かされる事態になっていることを指摘しました。ところが、航空局長「(例年と比べ)格段ではない」と答弁。私は、「そんな軽々しく扱う問題ではない。(日航の)植木社長も『2年間離職率が増えている。とくに若い人がやめている』と慰留のビデオメッセージが流されている程だ」と追及しました。
航空局長は「現在の人員で運行に障害があるとは認識していない」「個別の企業の問題」との答弁しました。
私は、大臣に、「過去最高の利益が上がっている企業の社員が大量に辞めていくという不思議な現象が起こっている。なぜこのような事態が生まれているのか」と問いましたが、大臣は「コメントを差し控えさせていただきたい」としか答えませんでした。私は、「国策として公的資金を投入している。単なる一企業ではない。この問題に答えられないでどうやって安全が守れるのか」と批判しました。
伴野豊国土交通委員長は、「こくたさんの指摘もあったが、個々の企業の問題ではない。(国土交通委員会の)理事会に内容を報告するように」と指示する異例の発言をセざるを得なかったのです。
私は、若手を中心に574人もの退職が生まれた原因について、「あまりにも人員を削減し、削減する必要のないベテランを狙い撃ちで強制的に整理解雇したために、職場に不安と不振が広がったかただ」と強調。「不安全事例が重なっている」という現場の声や、それを裏書きする日航の大西会長の「各領域においてヒューマンエラーによる不具合事故、人身事故が発生しています」という文書も示して、「政府の責任は重い。責任を認識すべき」と追及しました。
私は、日航問題の締めくくりとして、大畠元大臣の安全確保のための行動や、前田前大臣の「解雇問題は円満に解決を図って欲しい。その立場で指導したい」との答弁を紹介。羽田大臣にも「同じ立場で臨むべきではないか」と質問しました。
羽田国交相は、「指摘していただいたとおり、私としても前田前大臣と同じ気持ち」と答弁しました。
私は、「安全には物言う職場が必要だ。労働組合が必要だ」「(空の安全のためにも)整理解雇を撤回させ、ベテランを現場に戻すことが必要だ」と主張しました。
| コメント (2) | トラックバック (0) | Update: 2012/06/25
コメント
お久しぶりです。
イイですよね〜、光勲さんの面。大好きです。伝統の中に、ほんのちょっと、ポップなセンスを感じるんです。
実は、光勲さんには結婚披露宴に出席していただいたんです。嬉しかったなぁ†
投稿者: ツイスト | 2012年06月25日 18:20
ツイストさんお久しぶりです。
いや~良いですよね!能面の奥深さを感じつつ、現代に通じる感覚わかりますね。
問題はこの能面師の処遇ですよね。伝統的な芸術でありながら、その面での光をあてることなど考えなければと思いました。
お知恵をお貸しください。
投稿者: 恵二 | 2012年06月27日 00:04