空の安全へ、JALの整理解雇の撤回を求める。JAL会長をただす!(国土交通委員会で参考人質疑)
21日、日本航空の再生問題についての国土交通委員会参考人質疑が開催されました。
JAL会長の大西賢氏、嘉悦大学準教授の小野展克氏、早稲田大学教授の戸崎肇氏の意見陳述を行いました。
私は、JALが整理解雇を発表した当時の社長である大西氏に、氏が社長として「対象となったご本人、家族に対して申し訳ないという言葉では言い尽くせない気持ちでいっぱいだ」と述べた点について、「その思いは今も変わらないか」と質問。
大西氏は、「変わっておりません」と答えました。
私は、「思いが変わらないのなら、再上場というJALの経営が軌道にのったいま、『苦労をかけた』といたわり、何をおいてもまず会社に戻すのが当然ではないか」と質しました。
大西氏は,まともには答えられず労働者165人の整理解雇の不当性が浮き彫りになりました。
JALでは、客室乗務員84名を整理解雇しながら、510名以上の新規採用。さらに300名の採用予定です。
私は、「客室乗務員が大量に必要なら、労働者に非のない整理解雇が強行された84名を戻すのが先決ではないか。国民の思いからかけ離れている」と批判しました。
私は、2010年度の営業費用は1兆1738億円で、被解雇者の人件費はわずか0・13%に過ぎないことを明らかにしました。稲盛和夫前JAL会長が、当時「経営上、整理解雇は必要ない」と発言していた点を指摘し、私は「会計上、整理解雇の必要性など全くなかった」と重ねて、強調しました。
「JAL『整理解雇の裏側』を書いたこの点では、小野氏には、「整理解雇の目的は組合幹部の狙い撃ちであったのではないか」と問いました。
小野氏は「信頼できるニュースソースから聞いた。ご認識の通りだと思う」と発言しました。
その上で、JALが「利益なくして安全なし」と絶対安全の思想から後退し、実際に空の安全を守る上で深刻なアクシデントが続発している点を問題にしました。しかし、大西氏は「安全の層を厚くしている」「毎日毎日安全に取り組んでいる」と、安全が現実に後退している点に目をつぶっての答弁を繰り返しました。
私は、現実に目を背け、安全を蔑ろにする姿勢を厳しく批判しました。
最後に、羽田雄一郎国土交通大臣に対して、国際労働機関(ILO)の結社の自由委員会からJALの整理解雇についての勧告が出されていることを示し、「事態解決に向けた協議の場の設定に努力すべき」と指摘しました。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2012/08/23