こくたが駆く

食品表示法案で参考人質疑(消費者特委)「米国の規制緩和要求は、『消費者の権利』奪う」――主婦連・山根会長

消費者特参考人質疑写真2    23日、消費者問題に関する特別委員会において、食品表示制度を一元化する食品表示法(注参照)について参考人質疑を行いました。
   参考人は、一般財団法人食品産業センター理事長の西藤久三、主婦連合会会長の山根香織、日本生活協同組合連合会品質保証本部安全政策推進室室長の鬼武一夫、宮城県産業技術総合センター副所長の池戸重信の四氏でした。

   私は、TPP参加交渉をめぐる事前協議などで、アメリカが日本の食品添加物の表示義務は「負担が大きい」として食品表示の規制緩和を求めている事例など示し、各参考人のTPPと食の安全に関する認識を問いました。(大要は、≪続きを読む≫欄に)

   西藤氏は「食の安全は基本中の基本」として、「各国の消費実態や自然条件に応じて行うべきだ」。山根氏は、「食の安全、命の大切さのためのルール、消費者の権利のための基準等が経済利益優先のために切り崩されることがあってはならない、TPPは断固反対」。 鬼武氏は、「(現在の基準の)後退のなきように政府に求めていく」。 池戸氏は、「食の安全は国益。(政府に)守っていただきたい」との発言がありました。

注 :現在、食品の情報表示に係わっては、食品衛生法、JAS法、健康増進法の3法がありますが、これを「食品表示法」に一元化する議論が行われています。

   消費者特参考人質疑写真1私の発言の大要配下の通り。
   食の安全、安心とTPP問題についてお聞きします。国民の不安は、TPPで食の安全はどうなるのかということです。
   首相が「守るべきものは守る」と言っても、重要農産物の『聖域』確保の保障はありません。4月12日のアメリカとの事前協議「合意」でのアメリカ側の発表文書では、日本の重要農産物についての言及は一切ありません。
   それどころか、米国通商代表部(USTR)が4月に発表した2013年版外国貿易障壁報告書の中で貿易障壁の一つとして、日本が、食品等について成分と食品添加物の名称・割合・製造工程等の表記を求めていることは「負担が大きい」として、「食の安全性確保」のための措置を緩和するよう求めています。
   貿易障壁報告書と同時に発表された「衛生植物検疫措置報告書」(13年版)でも、食品添加物の認可手続きの迅速化や防かび剤使用の規制緩和などを求めています。
   以上のような動きは、食品表示の対象拡大、改善を求めている国民・消費者の願いに逆行するものと言わざるを得ません。
   求められている食品表示が危うい状態になっていると、私は感じますが、参考人のみなさんは、TPPとの関連で、どのように思われますか

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2013/05/24

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