政府提出「交通政策基本法案」に、修正案を提出して、反対//反対討論大要を掲載
13日、政府提出の「交通政策基本法案」を審議する国土交通委員会が開催。
私は、法案質疑を行い、修正案を提出し、政府提出法案に反対、日本共産党提案の修正案に賛成の討論を行いました。
もともと、「交通政策基本法」という提案でした。これは、交通に関して、安全問題や生活交通の維持、バリアフリーなど市場原理では解決できない公共性の高い政策課題に対応するためにも、「移動権の保障」を盛り込んだものが出発点でした。
ところが、当初国交省も「すべての人が健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な移動権を保障されていくことが、法の原点である」として法の根幹にすえるべきは『移動権』だとしていました。
最終的に安倍政権が提出した「交通政策基本法案」と名称も変わり、「移動権の保障」がなくなり規定されませんでした。そのため、地域公共交通の衰退や移動が制限される「移動制約者」の拡大に歯止めをかける施策の進展を妨げることになりかねないことを討論でも指摘。
また、バスや鉄道などの事故・トラブルが多発するもとで、交通の大前提に置くべき「安全確保」が、基本理念などに明記されていないことも見逃せません。
さらに、「国際競争力の強化」として、国際戦略港湾、大都市圏環状道路などが明確に想定できる規定を盛り込むなど、大型開発事業促進の根拠として使われるものになっていることが質疑を通じていっそう浮き彫りになりました。
以上の立場を踏まえ改善を日本共産党修正案として提出し
否決されましたので法案に反対しました。
以下、私が行った、討論の大要を掲載します。
日本共産党を代表して、政府提出の「交通政策基本法案」に反対、日本共産党提案の修正案に賛成の討論を行います。
交通は、人やモノの交流や活動を支え、国民生活にとって不可欠なものです。交通をめぐっては、人口減少・高齢化や地方の過疎化などの進展、交通運輸分野の規制緩和政策の推進などにより、鉄道・バスの路線廃止が相次ぐなど地域公共交通が衰退し、高齢者をはじめとした「移動制約者」が増大しています。これまでのモータリゼーション推進など自動車・道路中心の交通施策による弊害も生まれ、高速ツアーバス事故をはじめ、公共交通機関の事故も相次いでいます。
こうしたもとで、交通に関して、安全問題や生活交通の維持、バリアフリーなど市場原理では解決できない公共性の高い政策課題に対応するためにも、「移動権の保障」を盛り込んだ基本法が求められてきました。
しかし、政府提出法案には、「移動権の保障」が規定されていません。そのため、地域公共交通の衰退や移動が制限される「移動制約者」の拡大に歯止めをかける施策の進展を妨げることになりかねません。
また、バスや鉄道などの事故・トラブルが多発するもとで、交通の大前提に置くべき「安全確保」が、基本理念などに明記されていません。
さらに、「国際競争力の強化」として、国際戦略港湾、大都市圏環状道路などが明確に想定できる規定を盛り込むなど、大型開発事業促進の根拠として使われるものになっており、政府提出法案に賛成できません。
以上、討論とします。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2013/11/16