衆院予算委員会における「衆院選挙制度」めぐる議論について
衆院の予算委員会が始まりました。自民党と民主党、両党の議員から、「国民に消費税増税を負担してもらうために身を切る定数削減が必要」等の「衆議院選挙制度」に関する質疑が行われました。
安倍首相は「自民党案を基本に、定数削減など、各党協議を進めていきたい」と答弁しました。
この問題について、メディアの記者から見解を求められ、私は次のように答えました。
まず、国民に消費税を押し付けるために、国会議員が「身を切る」改革が必要だと称して、定数削減を行おうとしているがこれは根本的に間違っている。そもそも、消費税増税と議員定数は、まったく別問題だ。国民の反対という意見を無視して、公約違反の消費税増税を押し付け、同時に民意を反映させるツールである議員を減らすなどもってのほかだ。
またこの発言は、この間の「衆院選挙制度与野党協議会」での「確認」に反している。2013年10回に及ぶ協議で、「よりよい選挙制度を構築する観点から、現行並立制の功罪を広く評価・検証し、定数削減の問題、一票の投票価値の問題・・・民意集約機能の緩和の問題を含め、抜本的な見直しについて」「各党間の協議を再開」すると確認した。 この約束を果たすことこそ求められている。
もともと選挙制度の議論は、民主主義の根幹・土俵をつくるものであり、国会を構成する全会派の一致で行うべきものだ。
昨年11月末、自民、公明、民主の三党で「合意」したとする「選挙制度改革の考え方」を、議論の基礎にしたいという提案は、「幹事長・書記局長会談」で多数の党の批判を受け、取り下げざるをえず、「確認」すなわち各党合意を出発点にすることになった経過からしても明らかだ。
日本共産党は、現行の議員定数は、人口比でみると、国際的にも、日本の歴史的に見ても最も低い水準だ。議員定数削減は、民意の切り捨てでもあり、行うべきではないと考える。
いまや多くの党が、現行の小選挙区制度は「民意を歪める」という認識については一致している。
小選挙区制を廃止し、民意を正しく反映する比例代表を中心とした選挙制度に抜本的に改革を行うべきだ。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2014/01/31