JR北海道のデータ改ざん問題追及、鉄道施設の老朽化対策について提案(国交委質疑その2)
①JR北海道のデータ改ざん問題を追及しました。
改ざんは、22年前から行われていました。私は、国鉄労働組合がその事実を会社との交渉で22年前から再三指摘していた記録を示しました(写真参照)。
その上で、「監査の際に、現場の声を聞き、労働組合の意見にも真摯に耳を傾けていれば問題は発見できたはずだ」と指摘し、数度にわたる監査で改ざんを見抜けかなかった責任が国交省にもあると述べました。
②JR北海道やJR九州などの鉄道施設の老朽化対策の計画確立を国として責任を持って指導すべきであると提案。
私は、「事業者が民間であろうと、鉄道施設であるトンネルや橋梁、線路、列車などは人の命と安全に係る公共インフラであり、老朽化対策は必要だ。『鉄道事業者が個別に計画でやっています』では、事業者任せに他ならない。JR北海道が実施している『安全投資計画』は、石勝線事故後の国交省の改善指示に基づく当面の計画である。問題は二つある。鉄道施設の現状に対する正確な認識に基づく緊急対策と、鉄道施設の維持管理、大規模修繕・更新=老朽化対策の計画、即ち中長期的な対策を同時に行うという立場で指導しなければならない」と求めました。
太田昭宏国交大臣は「その通りだと思う」と答弁し、鉄道事業者への現在の安全緊急対策と老朽化対策の指導の必要性を認めました。
国鉄労働組のJR北海道本社との交渉記録
①「1991年5月16日提案。「線路検査周期の適正化等について」という労使交渉の報告。
組合 これまでの合理化で業務がまわらなくなっている。
巡回についても規程通り行われていない箇所もあ
る。外部監査も行われているが、現場で実態報告書
をかいざんしているのではないか、われわれはその
報告も現場から得ている。
②「国労北海道の動き」「労使」交渉情報1991年11月20日付。
組合 ・巡回業務は安全輸送にとって極めて重要な業務
であり、監査項目にも入っている。
・定められた巡回業務が予定通り行われていない
ばかりか、実際にできなかった巡回についても運輸
局監査のために虚偽の報告をしているのが実態だ。
・報告書を作成する段階で「監査があるので指摘
されることのないよう書類を作成せよ」と指示された。
③同交渉情報 1998年2月12日付。
組合 ・これまで議論してきたが、線路巡回の手抜きがシ
ステム化でも解決していない。要員状況がきびしい
なかでやむなく、いつわりの入力がやられている箇
所がある。本社としてこの事実を把握しているのか
組合 ・われわれが前回指摘したときは、本社が管理者
をといつめた結果、現場では犯人さがしがはじまり、
指摘した者を悪者扱い、異端児扱いにし、それ以降
この問題についてふれる者がいなくなった。問題は
保線職場には要員が削減され、作業量が増えてい
ることで、起きている事象であるということをもっと真
剣に本社は考えうべきである。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2014/02/22