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被災者生活再建支援法見直しにあたって防災担当大臣に申し入れ

 DSC_0046 日本共産党国会議員団は本日午後、被災者生活再建支援法見直しに関し、 泉信也防災担当大臣(写真左)に申し入れを行った(全文別記)。申し入れには高橋千鶴子衆院議員(党災害部会長・ 衆院災害対策特別委員)、 仁比聡平参院議員(参院災害対策特別委員)、赤嶺政賢、塩川鉄也各衆院議員、井上哲士、 山下芳生各参院議員と私の7名が参加した。

 申し入れに対し泉大臣は、 (法改正は)もともと通常国会の予定だったが、国民の要望が強い。 申し入れについても検討させていただくが、議員立法でやってもらえればと思っている。 ご指摘の点は10年前(法制定時)からの課題。 使い勝手が悪いというのが最大の問題であり、今ある支援金が有効に、生きて、被災者が前に進めるよう、元気が出るようにということを、 パブリックコメントを見ても感じている。 遡及については、法律の成立の前後で差ができるのはどうかと考えており、 (阪神大震災のときもあったように)同等の支援ができるようにするべきではないか。 聞いている与党案は、 知事会案に一歩とは言わないが半歩近づいたものであり、今国会で成立させていただきたい。 などと対応された。

 申し入れの全文は以下の通り。

  2007年9月27日

 防災担当大臣 泉 信也 殿 

被災者生活再建支援法見直しにあたっての申し入れ

日本共産党国会議員団

 被災者生活再建支援法については、2004年の改正で「居住安定支援制度」が創設されましたが、 肝心要の住宅本体の再建費用は支援対象から除外されました。改正の直後から相次いだ豪雨・台風災害や大規模地震災害、 火山災害などの被災地で、特に住宅再建支援をめぐり、「一番支援してもらいところは絶対だめだといわれた」 「これでいったい何のための支援策なのか」といった声が噴出してきました。

 被災者の生活を一刻も早く再建することは地域の維持・再建にとって不可欠であることも明らかになってきました。 被災者生活再建支援制度を真に実効ある制度とするのかどうか、国の支援のあり方が厳しく問われています。 現に支援を求めている被災者を支援の対象とするとともに被災者が一番必要としている支援策を最優先に実現すること、 被災者が使い勝手のいいものとすること、大多数の被災者が活用できるものとすること、居住を含めた生活再建に足る支援金額とすること――― 被災者と被災地の実体を直視し、以下の項目についてすみやかな見直しをおこない、実効ある支援制度とすることを強く要求します。

 1.住宅の建築・購入費、補修費(宅地を含む)を支援対象経費とすること。また、 被災住宅に店舗兼住宅をはじめ個人事業所や個人商店を含めること。

1.自宅を再建できない場合や自宅の敷地外の再建に対しても、解体・撤去費、整地費の支給対象とすること。

1.支援の対象範囲を半壊以上とすること。支給対象世帯の収入合計額を大幅に引き上げるとともに被災年度の減収要因を考慮すること。 年齢要件を撤廃すること。

1.支給限度額については当面500万円に引き上げること。

1.生活関係経費の支給にあたっては、物品の制限を撤廃するとともに大規模半壊世帯も支給の対象とすること。

1.支援対象は本年1月1日以降に発生した災害による被災者とし、 それ以前の災害による被災者についても同等の支援措置を講ずることができるようにすること。

 1.本法にもとづく被災者生活再建支援基金によっては対応できない大規模な災害が発生した場合には、 国の責任において必要な措置を講じること。

1.改正法施行後3年を目処として、施行状況を勘案し総合的検討を加え、その結果にもとづき必要な措置を講ずること。

 以上

 

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コメント

日ごろの奮闘に敬意を表します、なんていう形式ばったものの言い方はさておき、この問題に重大な関心を寄せていて、なおかつあなたのファンであればこそ、質問せずにはいられません。

質問1)「支給限度額については当面500万円に引き上げること」と言われますが、600万円でもなければ400万円でもなく、500万円というのは、どういう根拠に基づいてそのように言われるのか。また当面とはいつまでのこととお考えなのか。教えていただきたい。

質問2)「本法にもとづく被災者生活再建支援基金によっては対応できない大規模な災害が発生した場合には、国の責任において必要な措置を講じること」とは、具体的にどうしろと言われるのか、あなたの考えをお聞かせいただきたい。

質問3)「改正法施行後3年を目処として、施行状況を勘案し総合的検討を加え、その結果にもとづき必要な措置を講ずること」と言われるが、必要な措置として、あなたは何を想定しておられるのかお聞かせいただきたい。

僭越ながらトラックバックを打たせていただきます。

 メールありがとうございます。毎日の活動に忙しく返信できず堪忍してください。
 あなたの質問ですが、お答えします。
 私は、阪神・淡路大震災以来、被災者の生活再建に取り組んできました。95年の国会で質問で、「生活再建なくして真の復興なし」と訴え、生活再建への公的支援の必要性を初めて提起しました。その際に多くの被災者の声をお聞きし、結局住宅再建への支援が一番大事であることを痛感しました。
 被災者を中心とした様々な「公的支援実現」を求める運動の中で、議論を重ね、創り出された要求です。つまり運動の中でみんなでつくった要求の一致点だということです。
 被災者生活再建支援法創設時は、限度額100万円、04年の見直しで現行の300万円とされたものです。
 「当面」とは、最低限ということであり、これで十分とは考えていません。さらに制度の拡充を実現するために、いっそう運動を広げつつ、国民的な合意を勝ち取っていきたいと思います。
 
 質問2についてですが。「基金を上回る規模の災害」に関しては、現行の「基金」は、都道府県が支給した場合に国が2分の1補助をするという仕組みです。支援の中退は都道府県となっています。ですから制度の改正には第一義的には都道府県の意向が優先されます。大規模な災害が発生した場合、基金の規模にとらわれず国が財政的な裏づけを行い、被災者の救援、生活支援に必要なことをいち早く行なうということです。一時的に国の財政負担は大きくなるが、中長期的には、生活再建のスピードが上げり、地域の再建に寄与するなど合理的です。
 
 質問3について
 この間おおくの災害が国民を襲いました。それらの生活再建の取り組みを通じて「法」の不十分な点が明らかになってきました。被災者や地方自治体の実際の取り組みなどを学んで、多くの党が法の改正を打ち出そうとしています。私どもも、限度額の引き上げや、支援対象の世帯の拡大、支援内容の拡充などが必要と考えます。

 生活再建支援の国民の世論は徐々に高まっています。国民運動を進めさらなる合意形成に向けて頑張ります。ご支援をお願いします。

この前の田原総一郎の「金の問題で言うなら、共産党以外はみんなおんなじ(で、綺麗じゃない)」というような発言に、「(認めていただいて)ありがとう」と言った穀田さん。応えるその笑顔に、思わず噴出してしまった私ですが、そんなユーモアのある穀田さんだからこそ、私でなくてもファンになってしまう人は多いのでしょうね。

お忙しいのに応えていただいて感謝します。国民の命と暮らしを守るのは国の責務であるという観点から根本的な解決に向けた努力はしなければならないと思います。一方で、被災者にとって目の前の難題については議論よりも具体的な援助・支援が急がれますから、早急に超党派であれなんであれ行うことが求められます。

その点で、ここでぜひお願いしたいのは、法的にであれなんであれ、中越地震の被災者も能登の被災者も、いまだ立ち上がれない人が少なくないことにしっかりと目を向けて、彼らをも救済できる方途を講じていただきたいと思うのです。

そして、根本的な問題の解決も並行して急ぐ必要があろうかと思うのです。これまでの被災者のためと同時に、これからそう遠くない時期におこるであろう首都直下地震や南海・東南海地震の前の直下型地震の被災者にとって、役に立つ法でなければならないと思うのです。

あなたのご活躍に心から期待を寄せる者としてお願いいたします。
がんばってください、穀田はん!!

 ニッパチさんメールありがとうございます。
 被災者の救援はおっしゃるとおり待ったなしなのです。ですから私どもも、現地に救援センターを設置し、そこで生起する様々な問題の解決のために、現場の声を地方自治体は国に届けて努力を行なっています。これからも頑張りたいと思います。
 その取り組みが、被災者再建支援法の改正の提案に結実しているいこともぜひ見て頂きたいと存じます。
 これからもよろしくお願いします。

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