建築確認混乱は国交省の責任。町場の工務店への救済に力を尽くせ!
昨日の国土交通委員会で、改正建築基準法の施行後に建築確認が停滞し、
住宅着工数が減少している問題を取り上げた。
「事態は予想以上に深刻だ。建築確認の申請段階で手続きが滞った結果、7月の新設住宅着工戸数は、前年比23%減り、8月は43%
減となった。・・・建設資材や住設機器の需要も落ち込んでいる。住宅の建て替えやマンション購入を予定していた消費者にも影響は及んでいる」
(「日本経済新聞」10月22日)と指摘されるほど。
その中で、町場の工務店などは死活問題だ。全国建設労働組合総連合(略称・全建総連)は、「建築確認業務の円滑化」要請を行なっている。
建築物の安全性に対する国民の信頼を回復するためにはチェックが必要なことはいうまでもない。
私は、偽装事件のとき、繰り返し、事件の背景には、「安かろう、悪かろう」 を助長した規制緩和路線があり、市場原理によるコスト削減競争を優先し、建築の安全確保をないがしろにしてきた政治・ 行政に問題があると指摘してきた。この点を抜本的に改めることなく、確認検査体制度だけを厳しくした。 だから現場の実態を十分に反映させることができず、行き過ぎた厳格化が横行し混乱を招いたと考える。 混乱の責任は国土交通省にあることを厳しく指摘した。
問題は、このあおりを受けて資金繰りに困る中小企業をどうして救済するのかだ。
中小企業庁は、「建築確認・建築着工が大幅に減少し、関係する中小企業者に影響を及ぼすおそれがあることから・・・
①特別相談窓口の設置 ②セーフティネット貸付の適用 ③既往債務の返済条件緩和の対応 を行なう」と答弁。
さらに、私は「中小企業庁まかせにせず、建築関連の事業者の実態を知る国交省として、国民金融公庫など政府系金融機関、
保証を付ける保証協会など融資をするかどうかの直接判断をする金融機関に対しても、『事業者に対し親身になって対応するように』
と積極的にアプローチすべきだ」とただした。
冬柴国交大臣は「おっしゃる通りだ」として、「国交省の出先機関である整備局などに相談窓口をつくるなどして支援をしたい」と答えた。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2007/10/25