原油高騰問題 緊急措置と抜本対策を政府に申入れ
日本共産党国会議員団は、本日、原油高騰問題で政府に申し入れを行った。
申し入れの内容は、(1)異常な原油・ 石油価格高騰を引き起こしている国際的な投機マネーを規制する国際的協調に力を尽くすこと、(2)ガソリンなど石油製品や食料品・ 日用品などの便乗値上げの監視を強化し、生活必需品である灯油量の確保と価格の引き下げのための緊急対策――など6項目である。( 「続きを読む」に6項目を掲載)
対応した町村官房長官は、「原油価格高騰は重大問題であり、今朝の閣議でも総理から指示があった。 来週前半には政府としての対応を取りまとめる予定。申し入れ内容を参考にする」と約束した。
申し入れ項目
一、異常な原油・石油価格高騰を沈静化、抑制するため、ヘッジファンド、コモディティ・ ファンドなど国際的な投機マネーを規制する国際的協調を実現するために、あらゆる方策を検討すること。
二、消費者、地方への影響を緩和するため、ガソリンなど石油製品や食料品・日用品などの便乗値上げの監視を強化し、 生活必需品である灯油量の確保と価格の引き下げのための緊急対策を行うこと。
① 「福祉灯油」など寒冷地、低所得者向けの支援策や離島対策を国の責任で制度化する。
② 地方バス・鉄道その他の公共的交通機関への財政上の支援措置を講ずる。
③ 石油元売りの利益還元への指導、国内備蓄の放出および「国民生活安定緊急臨時措置法」などあらゆる方策を検討する。
三、この間の石油・エネルギー政策の規制緩和、「市場への不介入」方針を見直すこと。また大手元売り会社に対して原油差益を国民に還元させ、 製造原価、卸値等の費用価格の情報の公開および国民に対して値上げ理由の納得できる説明責任を果たさせること。
四、大手商社・大手荷主・元請け親企業などの大企業に対して、原材料費・燃料費の上昇分を中小・下請業者、 物流業者などに一方的に押しつけないよう強力に指導するとともに、買いたたき・不当廉売・差別対価などを厳重に取り締まり、 公正な取引価格を実現する特別の措置を講ずること。また中小企業に対する緊急融資・保証制度を創設すること。
五、ガソリン、軽油、重油等の価格高騰の直撃を受けている運送業者、中小業者、農林漁業者などの負担を軽減するため、 国の責任で緊急の減税措置を講ずること。
六、政府に関係閣僚による原油高騰問題戦略本部を設置して対策を講ずること。その際、以下のことに重点をおく。
① 環境・エネルギー政策を根本的に転換し、石油依存度を引き下げ、 省エネルギーの推進につとめるとともに、穀物にたよらないバイオエネルギーなど再生可能エネルギーの開発・ 利用を抜本的に拡大すること。
②低所得者・ 貧困層、中小・零細業者など働く国民の生活実態をよくつかむ。国民からの相談窓口および不公正取引の告発ホットラインを設置すること。
| コメント (0) | トラックバック (1) | Update: 2007/12/04