沖縄「教科書問題」で文部科学省に抗議の申し入れ
昨日、文部科学大臣は、来年度使用の高校日本史教科書での沖縄戦「集団自決」 の記述に、「軍による強制」の明記を認めない決定を下した。
本日、文部科学大臣に対し、沖縄県民の思いを踏みにじった今回の決定に強く抗議し、「検定意見」の撤回と「軍の強制」 の記述復活を求める申し入れを行った。写真は、申し入れ書を手渡す、私と赤嶺政賢衆院議員、仁比聡平参院議員。
また、午後には国会内で開かれた緊急抗議集会に参加し、連帯の挨拶を述べた。
申し入れの後、メディアの要望に応えて、文科省のこの決定に関しての見解を述べ、申し入れと文科省とのヤリトリについて報告した。
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文部科学大臣 渡海紀三朗 殿
2007年12月27日
日本共産党国会議員団
沖縄戦の記述にかかる教科書「再訂正」 について(申し入れ)
1、昨日、文部科学大臣は、来年度使用の高校日本史教科書における沖縄戦「集団自決(強制集団死)」の記述について、「軍による強制」 の明記を認めない決定を下した。
多くの証言でも明らかなように、「軍の強制」なしに愛する家族を手にかけることなどあり得なかったことは、否定し得ない歴史の事実であり、 今回の決定は、何の道理もない。
だからこそ、沖縄県民は、復帰後最高の11万6千人集会で「検定意見」の撤回と「軍の強制」の記述復活をつよくもとめてきたのである。 これに対して、福田首相も渡海文相も「沖縄県民の思いを重く受けとめる」と述べていた。これを反故にし、「沖縄県民の思い」 を踏みにじったことにつよく抗議する。
2、問題の発端は、「日本軍による集団自決の強制」という教科書の記述にたいし、「沖縄戦の実態について誤解するおそれがある」とした、 今年3月の教科書検定意見にある。この検定意見は、侵略戦争を美化する特異な立場とつながる教科書調査官(文部科学省職員)が原案を作成し、 学問上の通説に反しておこなった、政治介入そのものであった。
今回の「再訂正」においても、「集団自決が起こった背景・要因について、過度に単純化した表現で教科書に記述することは、 集団自決について生徒の理解が十分とならないおそれがある」との「基本的とらえ方」に立って、「軍による強制」 を明記する記述は一切認めなかった。これは、3月の検定意見に固執するものにほかならず、断じて容認できない。
日本共産党は、あらためて「検定意見」の撤回と「軍の強制」の記述の復活をつよく求める。
(以上)
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