「つなぎ」法案の取り下げを勝ち取る!
1月30日付け夕刊各紙を見てみよう。ガソリン税(揮発油税など)
の暫定税率を2ヵ月間延長するいわゆる「つなぎ法案」めぐって、次のような文字が躍っている。
”つなぎ法案 衆院通過へ” ”つなぎ法案 午後 衆院を通過” ”午後にも衆院通過”これが見出しである。
ところが、ところがである。衆参両院議長のあっせん(別項)に、各党が合意し、与党は法案を取り下げた。
夕刊紙上で通過と書くのもやむをえない。午前中に開催された、総務委員会と財務金融委員会において、「つなぎ法案」
が与党の賛成多数で可決されたばかりであり、与党の強引なやり方が進んでいた。
そして最終の合意があったのは、15時15分から行なわれた衆参両院議長、副議長と与野党幹事長・書記局長会談においてで、
締め切りの関係もあり無理もない。
予想できぬこのような結果になったのには、各党の内部事情などもあるかもしれない。でも肝心なことは、
正論と粘り強い闘いが無法を許さなかったという点だ。
この結論は、「つなぎ法案」の強行による国会審議の形骸化をストップさせた画期的な意味を持っている。
≪続きを読む≫欄に、ターニングポイントの話しを掲載!
議長のあっせん文書
1、総予算及び歳入法案の審査に当たっては、
公聴会や参考人質疑を含む徹底した審議を行なったうえで、年度内に一定の結論を得るものとする。
2、国会審議を通し、税法について各党間で合意が得られたものについては、立法府において修正する。
3、1・2について、両院議長の下で与野党間で明確な合意が得られた場合は、いわゆるセイフティネット(ブリッジ)法案は取り下げる。
「つなぎ法案」取り下げの転機となった、国会内における二つのポイントを述べておきたい。
①29日の19時30分から開催された4野党幹事長・書記局長、国会対策委員長会談である。
自民党と民主党の国対間の話し合いが事実上デッドロックに乗り上げていたとき、与党の提案に対して野党全体の態度をまとめること、
打開の方向を野党から提案していこうとの議論を行なったことである。
提案の内容は「公聴会、参考人質疑を含む徹底した審議を行なったうえで、期限内に一定の結論を得るよう双方ともに努力する」(「朝日」
1月30日付け一面)である。
この提案を持って与野党幹事長・書記局長、国対委員長会談の開催を呼びかける。
(1月30日の、財務金融委員会での佐々木憲昭衆院議員、総務委員会での塩川鉄也衆院議員の、「つなぎ法案」 の不当性を衝く火のような質問が力になったことは言うまでもない)
②この逆提案を与党に提起すると同時に、河野洋平・衆院議長にこの内容で「あっせん」を依頼したことである。
河野議長は、参院にもかかわることだから参院議長とも副議長とも相談し、与党の意見も聞いてみたい」と述べて、
野党提案の意を汲み取っていただいた。
これらを転機として、団結した野党が「つなぎ法案」の撤回を勝ち取った前夜からの長い一日(20時間)だった
右の写真は、小豆柳というのだそうだ。両方の写真を比べると、
小豆のような芽が膨らんでまるで綿
帽子のようになっている。わかりますかね?
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/01/31