米軍機が民間機を「追尾」 国交大臣が再発防止を約束
20日、国土交通委員会が開かれ、質問に立った。
第一のテーマは、 昨年8月、グアム周辺上空で日本の民間機JALウェイズ772便が、訓練中の米軍戦闘機に追尾された問題。
国交省は、翌日にJALから報告をうけたが、JAL側の対応に問題がなかったことを確認したのみで、米軍に対しては何ら調査しなかった。
私は、「日本の航空機と国民の安全に責任を持つ国交省が、直ちに調査し、直接米軍当局者と交渉し、 再発防止のために対策をとるべきではなかったか」とただした。
この問題では、9月に、航空労組連絡会など航空3団体が、「一歩間違えば大惨事につながりかねない」として、国交省と外務省に、 調査と再発防止を要請している。ところが、回答がないため、3団体は、10月に米国大使館に要請した。米国大使館はただちに返答し、 11月15日には、団体への説明が行われた。米側は謝罪し、再発防止策を説明した。11月末には、大使から 「再発しないように力の及び限り取り組む」と書簡が届いている。
こうした経緯からしても、最初に報告を聞きながら、何の対策もとらず放置した国交省の対応は、極めて問題だ。
冬柴国交相は私の質問に対し、「おっしゃるとおり。今後は、アメリカでもどこでも直ちに照会し、 こういうことが起こらないようにいたしたい」「反省を込めて、今後そういうことがないように、ちゃんと指導する」と繰り返し答弁した。
第二のテーマは、先日現地調査も行われた上信越自動車道・熊坂トンネル手抜き工事問題。
東日本高速道路株式会社が、公共工事の品質確保法に定められた「発注者の責務」を果たしていないのでないか、と追及した。
施工体制把握に必要な書類もそろっていなかった、と指摘すると、大臣は「調査して取り組みを検討する」と答えた。
さらに、公益通報者保護について国交省の姿勢をただした。
今回の手抜き工事は、下請け会社の現場監督の訴えがあって、はじめて発覚した。ところが、 勇気と良心を持って告発した労働者が解雇されている。
「国は、利用者の安全を守るために通報した労働者を徹底的に保護する立場で取り組みを強めるべきだ」と質問すると、冬柴大臣は、 「その通りだ。内部告発したから解雇されるというようなことになれば、真実は現れなくなるし、その結果、多くの人命に影響することも起こる。 許されない行為だ」と答弁した。今後も取り組み強化を求めていく。
第三のテーマは、建築確認審査の問題。木造2階建て(四号建築物)の耐震審査免除の特例を2008年末に廃止しようとしているが、 現在のまま廃止すれば大きな混乱を招く、と不安の声があがっている。私は1月の委員会でも慎重な対応を求め、大臣は「お説の通り」と答えている。あらためて現場の意見を十分に聞いて、状況を見極めるべきだと指摘した。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/02/21