日銀総裁候補の新たな提示に当たって
政府は、日銀の総裁候補として田波耕治・国際協力銀行総裁を、副総裁候補として西村清彦・日銀政策委員会審議委員を推薦。
衆・参両院の議院運営委員会で、候補者に対する質疑が行なわれた。
その質疑の内容を佐々木憲昭議員が、会見を行なった。あわせて、メディアのこの人事についての対応を問われて、私は大要次のように述べた。
田波氏は、大蔵事務次官時代に、金融機関の不良債権問題が深刻化した。
30兆円を超える銀行救済の公的資金投入の枠組みを決めた人物だ。
当時私どもは、銀行の経営責任、銀行業界の自己責任で解決すべきであると主張した。結局国民の血税を投入して10兆円が失われた。
そのうえ、不良債権の早期処理策のもと信金・信組を中心とする金融機関が統廃合され、その利用者である中小零細業者・個人債務者が倒産、
廃業に追い込まれたのである。
本日の聴聞会における質疑で、田波氏はこの問題について、公的資金投入の結果「金融危機を免れた」「当然」という立場を表明した。
さらに超低金利政策についてもバブルの引き金を引いたことや、財政赤字をつくりだしたことを反省せず、「効果が出た」「経済が良くなった」
と言明した。
大蔵省の事務方のトップとして行なってきた国民犠牲の政策にまったく反省がない。 国民経済の健全な発展を責務とする日銀総裁にふさわしいとは、言えない。
最終的には党内的にキチンと議論して結論を出すが、田波氏の行なった政策や発言から見た場合、方向性としては、 「同意できるとは思えない」としめくくった。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/03/18