上信越道トンネル手抜き工事 新たに厚さ不足など発覚 第三者委員会で再発防止を検討
建設中の上信越自動車道熊坂トンネル(長野県中野市)で手抜き工事が発覚した問題について、これまでも追及してきた。 http://www.kokuta-keiji.jp/cat1/post_507.html
2月20日の国土交通委員会での私の質問に対し、国交省は東日本高速会社の言い分ばかりを紹介し、 「東日本高速は発注者の責任を果たしていない」という私の指摘に対し、「監督が十分だったか分からない」という無責任な答弁に終始した。 冬柴大臣は「調査して取り組みを検討する」と答えた。
その後の調査・取り組み状況について、2日、国交省と東日本高速が報告に訪れた。
質問後、2月下旬に国交省の担当者が現地へ行き、調査・確認を行っている。その後の調査の進展により、3月末までにコンクリートの厚さ不足 (最大11㎝)や隙間が新たに多数見つかったという。国交省は「今回のような悪質、意図的な偽装は例がない」と述べた。 国交省の当時の答弁がいかに東日本高速会社の言うがままだったか、明確になった。極めて悪質な手抜き工事の実態が明らかになったわけだ。
「告発がなければ、どうなっていたか」とあらためて思った。
1月の現地調査の際に書類がそろっていなかった問題については、「もう一冊台帳があって、必要な書類は備わっていた」との報告だが、 全く納得がいかない。
3日には、関係者も参加して第二回の現地説明会が行われる。ひきつづき、万全の調査と安全対策を求めていく。
再発防止策も重要である。東日本高速は、再発防止のために、組合からの意見も入れて、 専門家が参加する第三者委員会を設置すると報告した。監査監督体制の強化、風通しのよい、 話しやすい職場をつくることが大事だとも説明があり、ひきつづき関係者の意見をよく反映した対策を求めていきたい。
手抜き工事を告発した下請け会社の現場監督の労働者が解雇された問題については、東日本高速から「社会的責任を果たしてほしい」 と強く申し入れていると報告があった。国交省も、労働問題の解決が重要だとして、東日本高速を通じて解決を求める立場を表明した。
冬柴大臣も、私の質問にたいし「内部告発したから解雇されるというようなことになれば、真実は現れなくなるし、その結果、 多くの人命に影響することも起こる。許されない行為だ」と答えている。会社はただちに不当解雇を撤回すべきだ。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/04/03