「自衛隊イラク派兵は憲法九条違反」、名古屋高裁で判決
名古屋高裁は、「自衛隊のイラク派遣は憲法9条に違反」との判断をくだした。
自衛隊イラク派兵の差し止めや派兵の違憲確認を求めて全国3千人以上の方々が提訴した集団訴訟の控訴審判決名古屋高裁であった。
「現在の航空自衛隊のイラクでの活動は日本国憲法9条1項に違反している」との判断を示したのである。イラク派兵をめぐる訴訟で、一、
二審を通じて違憲判断が示されたのは初めてだ。
記者団に見解を求められた。
私は、「政府の『自衛隊派兵は人道的支援』との言い分を真っ向から否定された。『イラクへの自衛隊派兵が憲法9条に違反している』
と主張し続けてきたことが認められた。イラクが『戦闘地域』であり、『自衛隊派兵は米軍戦争支援そのもの』
であり憲法違反に他ならないと指摘してきたが、
イラク戦争の実態と自衛隊の役割を事実を踏まえてその判断をくだしたのは裁判官の勇気ある見識を示したものとして画期的と言える」と述べた。
そのうえで、「いまこそ自衛隊はイラクから撤退すべきである」と結んだ。
| コメント (2) | トラックバック (0) | Update: 2008/04/17
コメント
今朝のテレビでも「きわめてシンプルな(わかり易い)判決」とのコメンテーターの発言がありましたが、今朝の新聞の一面は歴史に残すべき価値ある内容だと思いますし、「裁判官の勇気ある見識」に拍手を送りたいと思います。小泉首相は「自衛隊が行くところは非戦闘地域だ」「どこが非戦闘地域かそうでないか私にわかるわけがない」とふざけた答弁で国民世論をはぐらかし続けてきましたが、やっとイラク戦争とはなんだったのかがあきらかになったのではないでしょうか。「傍論」だという福田首相や政府与党、憲法改正の旗振りを先頭になって推進してきた読売・産経の戸惑いぶりが想像できます。原告団の皆さんの奮闘はもちろんのこと、全国の9条の会などのこれまでの活動が大きく世論を「9条守れ」に変えてきたことが、この判決の背景にあることも間違いないのではないでしょうか。この判決に元気をもらい、被爆地ヒロシマでもさらに9の日行動や共同センターの宣伝行動を大きく広げていきたいと思います。
投稿者: 前原正一 | 2008年04月18日 23:19
前原さん、同感です。歴史的・画期的判決だと思います。
大事なのは、政府の憲法解釈に則っても憲法違反と断じた点でも、論理構成もすばらしいものです。
判決全文を多くの方々に読んでもらいたいですよね!
お互いに奮闘しましょう。
投稿者: 恵二 | 2008年04月20日 22:09