61回目の憲法記念日
昨日、5月3日は61回目の憲法記念日。
私は毎年、5月3日には「憲法記念日の街頭演説」を行うことを欠かさずに続けてきた。
今年も、早朝からのテレビ出演を終えてから休む間もなく、
午前中は滋賀県で午後は京都市内で、街頭演説をおこなった。
(写真右上・大津市パルコ前にて、節木三千代、森茂樹・両県会議員と、佐々木松一、八木修・
両市会議員とご一緒に)
京都では円山音楽堂で、「生きるために いま憲法!5・3憲法集会in京都」
がひらかれ、1700人が参加。
写真左は、集会が始まる前に、集会へ参加する人たちに向けて「世界に誇る日本の宝・憲法を守ろう!」と訴えを行っているところ。
井上哲士・参議院議員、成宮まり子・国政委員長、原としふみ・京都2区予定候補、浜田よしゆき・同6区予定候補と揃い踏みでの訴え。
集会参加者とは明らかにちがうと思われる観光客の皆さんが次々とデジタルカメラで宣伝風景を撮っていく。こういうのは珍しい、 憲法記念日と言うことを皆さんが意識されたのだろう。
円山音楽堂での集会では、私が党を代表してあいさつ。
せっかくなので、あいさつをしている動画と、あいさつ全文を掲載します。
〇八年憲法記念日「円山集会」あいさつ
一、昨年五月三日の憲法記念日に、 私は、 安倍政権の憲法改悪路線の危険性と、同時に「国民との矛盾を広げざるを得ない」ことを指摘しました。安倍改憲路線は、 参院選での自民・ 公明両党の歴史的敗北という形で実質的に破綻しました。
二、国民の運動が、「改憲反対」 世論の広がりと深まりをつくりだしている
第一は、この間の憲法をめぐるせめぎ合いを通じて、日本国憲法(とくに第九条)を守り広げることの大切さが、国民的な規模の認識に広がり、 深まりつつあることです。
「読売」の調査では、「改正反対派」が「改正賛成派」を上回ったのは、連続調査開始以来、はじめてのことです。
さらに重要なことは、「改正しない方がよい」とする理由のトップが、「世界に誇る平和憲法だから」というもので、過半数の五三% となりました。こうした国民意識の変化は、改憲勢力との闘いの中で形づくられた。その大きな原動力になってきたのが、 草の根からの運動でした。憲法に対する国民の意識を大いに高めてきました。草の根の憲法擁護運動の広がりは、 私たち自身の闘いの到達点として、大いに確信にしようではありませんか!
三、 憲法の原理・原則をめぐる画期的な新局面が開かれつつある
第二に指摘すべきことは、この間、憲法の原理・原則をめぐって、新たな画期的な局面が切り開かれていることです。
その1つは、 国民のくらしと権利をめぐって、憲法理念を文字通り活かそうとする動きです。本日は集会で湯浅誠さんの講演もあります。憲法二七条は、 「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める」としています。 この間、「貧困と格差」が社会的な大問題となり、その重要な要因として労働法制の「規制緩和」がありました。私どもは、 皆さんとともに国会論戦や草の根からの告発運動などを通じて、偽装請負や劣悪な派遣労働の実態を追及し改善を求めて闘ってきました。
三つの変化を生み出しています。①派遣・請負労働現場で是正の動きをつくりだしていること。 ②財界が求めてきた労働法制の一層の規制緩和に大きな打撃を加えたこと。 ③派遣法を労働者保護法にと抜本改正を求める世論を広げる力となっていること。きわめて重要な成果です。後期高齢者医療制度の問題も、 「法の下での平等」という憲法十四条の規定から接近すると、「七五歳以上の高齢者が医療のあらゆる局面で差別されているのはおかしい」 ことを分かりやすくとらえることできます。
新たな局面を示すもう一つの特徴は、 イラク自衛隊派遣に関する名古屋高裁の判決です。
この判決は、「平和な世界と日本を」「憲法は世界平和の道標」と思う人々を励ます画期的なものでした。政府は自衛隊のイラク派兵について、 “武力の行使ではない”“戦闘地域には行かないんです”と強弁してきました。判決は、 イラクの現状や自衛隊の活動の実態を
検証した上で、自衛隊のイラク派遣が、憲法九条はもちろん、 政府が海外派兵の拠り所にしているイラク特措法自体に違反していると断じたのです。
さらに、憲法前文に明記された「平和的生存権」について「基本的人権の基底的権利」「具体的権利」 だとしたことは憲法を一層豊かで実りあるものとする上で大きな意義を持ちます。
四、国民の声と力を総結集して、 改憲策動の芽を摘み取ろう
改憲勢力が本格的な巻き返しの準備をしていることも見ておく必要があります。「新憲法制定議員同盟」なる議員集団が発足し、自民・ 民主両党の幹事長や幹部、公明党、国民新党が参加した二百名を超す議員集団で、会長は中曽根元首相です。憲法審査会を立ち上げ、 海外派兵の恒久法、憲法九条を亡きものにし憲法改定案をつくろうというのがシナリオです。軽視してはなりません。
日本共産党は、こうした改憲の企てに断固として反対するとともに、憲法の平和的・ 民主的諸原則を生かす政治を実現するために、皆さんと手を携えて奮闘する決意を申し上げて集会への連帯のごあいさつといたします。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/05/04