なくせ貧困!ストップ改憲!5・30総決起集会であいさつ
30日、「なくせ貧困!ストップ改憲!」をかかげた「5・30総決起集会」が東京・ 日比谷野外音楽堂で開催された。私は日本共産党を代表してあいさつを行った。
集会にご参加の皆さんに、
日本共産党を代表して心からの連帯の挨拶を贈ります。
1、国民生活破壊、
民意無視の福田内閣に政治を担う資格なし
政府与党は、 四月三〇日、ガソリン税などの暫定税率を復活させ、その上五月十三日には道路財源確保法案の再議決を強行、 二度わたる歴史的暴挙を行いました。
二兆六千億円にのぼる大増税は、 折からの原油・食料製品などの値上げとあいまって、生活必需品の物価高騰に拍車をかけ、国民生活に大きな不安と失望を与えています。
国民の塗炭の苦しみをまったく省みない福田内閣の姿勢は、 断じて容認できません。
内閣支持率が一〇% 台に大幅に下落したのは当然であります。あまつさえ、道路特定財源の一般化財源化を「税制の抜本改正とセット」と称して、 消費税の大増税を狙うと言うのですから何をかいわんやです。
国民生活破壊、 民意を無視する福田内閣に国政を任せるわけにはいかない。この集会を機に、これが、 国民の圧倒的な声であることを天下に示そうではありませんか。
2、 国民の運動と国会の論戦と結べば政治は変えることが出来る
みなさん、昨年の参院選の審判をうけ、「たたかえば、政治は変えられる」時代がはじまり、この間、皆さんと一緒に、数々の成果をかちとってきました。
参院選後、被災者生活再建支援法を改正させ、住宅本体への支援を可能にしました。
薬害C型肝炎の被害者の救済を実現しました。
3、貧困をなくすために。労働、社会保障、 税制をただそう
さて、本日の集会スローガンに掲げられた貧困と憲法はまさに時宜に適したものです。
この間、「貧困と格差」 が社会的な大問題となり、その重要な背景として一つは「規制緩和」による雇用の“流動化”=派遣・ 請負問題があることが浮き彫りになってきました。この無法・不法な労働の形態は、労働者を人間あつかいせず、社会と経済を歪める重大な要因となっています。
私どもはこの間、 国会論戦や草の根からの告発運動などを通じて、偽装請負や劣悪な派遣労働の実態を追及し闘ってきました。 皆さんの大きな運動とあいまって派遣法を改正し労働者保護法とせよ、の声も高まり、潮目が変わり、 大企業でも派遣を直接雇用に変えるところも出始めています。
二つは、 社会保障削減です。後期高齢者医療制度への国民の怒りが沸騰し、列島騒然の状況です。年寄りは早く死ねというのか」「百歳まで生きて自民, 公明に仕返しを」の声が届き、燎原の火のように広がっています。野党四党の廃止法案も昨日参議院において提案趣旨説明を行ったところです。
三つは税制です。資本金十億円以上の大企業の経常利益は、バブルの時代の一・八倍。納めた税金は、その時期よりも少ない。
九年連続で所得が減っている庶民には大増税、儲かっている大企業と大資産家には減税。ここにこそメスを入れ、逆立ちを正せば、財源問題も解決するではありませんか。
私どもは「大企業から家計・国民に経済政策の軸足を移せ」と主張してきました。
政府も、「企業の体質は格段に強化された」が、「家計への波及が遅れている」と認めざるをえなくなっています。
4、憲法を守り、暮らしと平和に生かそう
この前進の基礎に何があるか。国民のくらしと権利をめぐって、憲法理念を文字通り活かそうとする動き、政治の根本のありようを見据えての大きな胎動といえるのではないでしょうか。
憲法九条を守る闘いも画期的な前進が刻まれています。 イラク自衛隊派遣に関する名古屋高裁の判決がそれです。
政府は自衛隊のイラク派兵について、 “武力の行使ではない”“戦闘地域には行かないんです”と強弁してきました。判決は、 イラクの現状や自衛隊の活動の実態を
検証した上で、自衛隊のイラク派遣が、 憲法九条はもちろん、政府が海外派兵の拠り所にしているイラク特措法自体に違反していると断じたのです。さらに、憲法前文に明記された「平和的生存権」について「基本的人権の基底的権利」「具体的権利」だとした点も憲法を一層豊かで実りあるものとする上で大きな意義を持ちます。
憲法改悪反対の運動も「九条の会」が全国津々浦々に七千つくられ、世論を動かし、 憲法改定試案を発表している読売新聞の世論調査も十五年ぶりに改憲反対が賛成を上回り、九条については改憲反対が六〇%と賛成の三一% の倍になっています。
いまはじまっているこのたたかい、 共同をさらに広げ、要求の実現をはかるとともに、「憲法を守り生かす政治」への民主的転換をかちとろうではありませんか。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/05/30