国会の事実上の閉幕にあたって
国会は、今日24日で、25日の会期末を前に、事実上の閉幕となりました。 臨時国会の閉幕にあたってメディアの記者に「こんどの国会での日本共産党の活動の評価は」と問われ、次のように語りました。
「私たちは、アメリカ発の金融危機に端を発した景気悪化から、
国民の暮らしと営業を守るために全力を尽くしてきました。同時に、麻生自民・公明政権に対して、国会論戦と国民運動で追いつめ、解散・
総選挙を迫っていくという立場で奮闘してきました。
”派遣切り””雇い止め”など、雇用問題が重大化している事態に対して、
国会論戦と合わせて、政府と日本経団連との会談と要求を行い、雇用を守るためのあらゆる努力を傾注してきました。
本日、『いすゞ自動車』での、期間従業員ではありますが、解雇撤回が表明されました。労働者自身の闘いで切り開いた成果であり、
一歩前進と喜びたい。さらに通常国会でも取り組みを発展させるために頑張りたいと思います。」
「私は、日本共産党が①経団連や大企業に堂々とモノ申す党であること、②国会での論戦と結び、 現場で日本共産党の職場支部が労働者と団結して闘う党であること、③派遣労働という人間「使い捨て」 の労働の規制緩和に唯一反対し、抜本的改正を提起している党である、この点に日本共産党の優れた特質があります」と結びました。
次に、今日の本会議での 「野党三党提出雇用関連4法案」について、並びに、民主党提出の「解散要求決議案」 に対する日本共産党の立場について質問を受けました。
野党三党提出法案は、
企業による安易な雇い止め・解雇、内定取り消し等を抑止しようとするものであり、また、雇用のセーフティネットとして、
雇用保険の国庫負担を元に戻すもので賛成できる。同時に法案の内容は政府の追加対策と重なる部分があることは、
全会派が認めているわけだから、与野党を問わずまとめ上げるために努力をと私たちは主張しました。
解散要求決議案については、議院運営委員会で私は、「なぜ不信任案を提出しないのか?『解散要求決議」は、
かつて竹下内閣の末期に提出されたことはあるが、与党の中の反乱をあぶりだすためのものなら筋が悪いのではないか。
もちろん麻生内閣は解散して国民の信を問うべきであることは当然である」と意見を述べました。
いずれも、『続きを読む』欄に、二つの問題の本会議における、 日本共産党の討論を載せましたので参考にしていただければ幸いです。
「雇用対策関連四法案」(民主・社民・国民新党提出) に対する賛成討論
日本共産党 高橋千鶴子
私は、日本共産党を代表し、民主党、社会民主党、 国民新党提出の雇用対策関連四法案に対し、賛成の討論を行います。
「非正規切り」がとまりません。 新卒者の採用内定取り消しも急速に増え、いまや正社員にまで解雇の波がおよんでいます。年の瀬も押しせまるなか、 多くの働く人々が突然仕事を奪われ、それどころか、住まいも失った労働者たちは、寒空のもと命の危険に直面しているのです。 米国発の金融危機は確かに深刻な影響をもたらしています。
しかし、正社員を安上がりな非正規労働者におきかえ、 空前の利益をあげてきた大企業が、収益が昨年より減るからという理由で、紙切れ一枚で労働者を使い捨てにすることは、断じて許されません。 安易な解雇・雇い止めは直ちに中止すべきです。
大企業による違法な契約解除や「派遣切り」 など雇用破壊の背景には、九九年労働者派遣法の原則自由化など、労働法制の度重なる規制緩和があります。だからこそ、政治の責任で、 この雇用破壊にストップをかけることが、緊急に求められているのです。
野党三党提出法案は、今日の企業による安易な雇い止め・解雇、 内定取り消し等を抑止しようとするものであり、また、雇用のセーフテイネットとして、 雇用保険の国庫負担を元に戻すもので賛成できるものです。
一方、法案の内容は、 政府の追加対策と重なる部分もあることは与野党ともに認めているところです。そうであるなら、お互いに歩み寄り、 緊急に実効ある雇用対策を実らせるため、粘り強く努力を続けるべきでした。
わが党は、年を越せない労働者を一人も放置しないため、 与野党を超えて一致可能な課題を成案するよう、与野党協議を行うべきだと強く主張してきました。 にもかかわらず参議院で強行採決に及んだことには強く抗議したいと思います。
それでも深刻な雇用危機に対し国会の責任を果たしたい、 国民に決意を示したいという立場から、衆議院では、委員会決議という形でもまとめることができないか、最後まで調整がされました。 その道さえ断ち切られたことは残念でなりません。
党利党略でぶつかりあうばかりで、国会は国民の切迫した雇用・ くらしに対して、結局無策であったのか、無責任とのそしりを免れないものです。
この間の議論を決して無駄にせず、あくまで国民の立場にたって、 真に実効ある雇用対策へ力を合わせるべきです。重ねて申し述べ、私の討論とします。
衆院解散要求決議に賛成する討論
日本共産党 笠井亮
私は、日本共産党を代表し、衆議院解散要求決議に賛成の討論をおこないます。
麻生内閣は、安倍総理、福田総理と、二代続けて政権を投げ出すという、前代未聞の事態を受けて発足しました。
麻生総理がやるべきは、貧困と格差を広げた「構造改革」路線をどうするのか、アメリカいいなりの自衛隊海外派兵を続けるのかなど、 国政の基本問題を徹底的に審議したうえで、解散・総選挙で、国民の審判をあおぐことでありました。
ところが、麻生総理と自民・公明与党は、冒頭解散を目論みながら、世論調査で内閣支持率が芳しくないと見るや、一転して、解散を先送りし、 「政局より政策、景気だ」と言いはじめたのであります。
一方、民主党は、解散を促すため、補正予算も新テロ法も成立を容認する方針とりました。こうした国民不在の党利党略に、 きびしい批判が寄せられているのであります。
重大なことは、麻生内閣が、未曾有の世界金融危機のもとで「生活対策を優先」といいながら、 国民が安心できる具体策をとらなかったことであります。
総理が発表した「第二次経済対策」の内容は、3年後の消費税増税とセットにした2兆円の「給付金」を柱とするもので、 およそ景気対策といえるものではありません。
しかも、総理自らがやると言った「給付金」や「補正予算」をめぐって、政権・与党がバラバラで迷走につぐ迷走を続けてきました。
金融危機と景気悪化から国民生活をまもることこそ、政治の責任です。
政府は、大企業による「派遣切り」にストップをかけ、雇用を守ることを緊急にやるべきです。大企業が、非正規雇用の解雇を競いあい、 正社員に退職を強要するなどという事態を野放しにすることは許されません。下請中小企業への圧迫と切り捨てをやめさせること、 銀行の貸し渋り・貸しはがしをやめさせることも急務です。
本日、閣議決定した来年政府予算案でも、景気や雇用の不安にたいする実効ある打開策を示さないまま、結局、相変わらず大企業・大銀行・ 大資産家への応援を優先しています。
いまや、多くの国民が、麻生総理と自公政権の政権担当能力そのものに、大いなる疑問をなげかけています。 この国民の怒りの声をいまこそ聞くべきであります。
以上、衆議院を解散し、主権者国民の審判をあおぐことを要求し、討論を終ります。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/12/24