奄美群島、小笠原諸島の振興開発について質問
本日午後、国土交通委員会において、3月末で期限の切れる『奄美群島・小笠原諸島振興法』案の質疑がおこなわれ、 質問をおこないました。
「奄美群島振興開発特別措置法」の5年前の改正では、『地域が主体となった振興開発計画の策定が行われるように』との目的で、 振興開発計画の策定主体が国から鹿児島県に移行しました。
前回の法案質疑の際に、私は『「地域が主体となった取り組み」と言った時あくまでも重心を下に置いた観点と、 本当の主体は行政ではなく住民でなければならない』ということを提起しました。
そこで前回改正から5年たって「地元市町村、地域住民、関係団体等多様な主体の参画がいままでとどのように進化し、充実が図られたのか」「地域が主体となった取り組みは何が行われ、どのような成果があったのか?」と質問をしました。
地域整備局長の答弁は「小笠原では、パブリックコメントで意見を求めた。」「奄美では市町村から意見を・・」という、おおよそ住民の姿が見えてこない、行政からの目線での答弁でした。
法改正の『地域が主体に』という趣旨からはほど遠い内容の答弁、それもそのはず、 『開発審議会幹事会のメンバーも相変わらず役所の人間で占めており、これでは、率直にいって住民主体とは言えない』と指摘をしました。
続いて、美群島振興開発審議会の提起する「自立的発展」について、本当に自立的発展を目指すなら「主体者の自立の保障」
「公共事業中心のやり方ではなく、産業の振興」「財源の自立性の保障」が必要だと指摘。特に事業予算の『ソフト』と『ハード』
の費用の割合とその推移について質問。
国交省は、「公共事業はH16年に351億円から、H20年296億円に、非公共事業はH16年の4.5億円から、H20年に4.1億円」
と答弁し、およそ、ソフトの費用が飛躍的増えているとは到底いいがたい実情であり、
あいかわらず公共事業の割合が高くなっている実態が明らかになりました。
最後に、中小企業・地場産業に対する融資をおこなっている「奄美振興開発基金」が、独立行政法人化され、
さらに2007年12月に閣議決定された「独立行政法人整理合理化計画」で、業務「縮小」「重点化」など「事業の抜本的な見直し」
の方針が示されている問題について「今後、融資や保証をやめたり、減らすことを考えているのか?」「」と質問。
金子一義・国交相は「振興に必要な融資・保証は続ける」と、答弁しました。
この点は答弁どおり実行させることを今後も監視していきたいと思います。
法案は全会一致で可決されました
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2009/03/17