こくたが駆く

WTO 農業協定を根本から見直し、「食料主権」の尊重を

農業集会2 12月10日、星陵会館ホールで、「農林漁業・農山村の再生に向けた緊急集会」が、野党四党の主催で開催されました。

日本共産党を代表して、私が決意表明を行いました。(写真左。「続きを読む」欄に大要) 民主党から鳩山由紀夫幹事長、社民党から福島みずほ党首、国民新党から自見庄三郎副代表が決意表明。

農業者、生産者団体からは、農民運動全国連合会の白石淳一会長(写真右)、

全日本農民組合連合会福島連合会の小川右善さんが 、訴えを行いました。消費者団体からは、パルシステム生活協同組合の志波早苗さんが訴えました。

農業集会農民連挨拶 日本の食料自給率は、先進国最低の40%しかありません。日本の食料自給率引き上げは、「待ったなし」の課題であり、地球温暖化や世界の食料需給のひっ迫など、21世紀の人類的課題となっている環境や食料問題の解決にも大きく貢献するものです。

それだけに食料自給率の引き下げになる、これ以上の農産物輸入自由化を決して認めることはできません。
12月6日にWTOの合意案が発表されました。その内容は、重要品目数を最大限全体の6%とするなど、日本のこれまでの主張とも大きくかけ離れています。仮にこの提案をそのまま受け入れたとすると、20品目に及ぶ重要農産物が低関税となり、日本農業に計り知れない打撃を与えることになります。また、重要品目の低関税輸入枠の拡大幅については、国内消費の3~4%となっており、コメにあてはめるとミニマムアクセス米は、最低でも100万トンを超えるものになります。日本政府の言うような「義務輸入」とするならば日本のコメ生産に深刻な影響を及ぼすことは必至です。このような合意案に断固反対するものです。

そもそもミニマムアクセス米は、1993年、GATTのウルグアイ・ラウンド交渉で導入され、農産物のうち日本が唯一自給できるコメの市場に風穴を開けるものでした。 日本共産党は食料自給率を引き上げ、日本農業を守る立場からコメ市場の開放に一貫して反対してきました。 WTO協定を精査して、ミニマムアクセス米は「輸入機会」を提供するとの約束にすぎず、その全量を買い入れる「義務」はないことを明らかにし、政府に輸入の中止を迫ってきました。
  今日、「汚染米」の問題を見たとき、食の安全という観点からも中止を強く求めるものであります。 WTO交渉における、日本政府の財界・輸出大企業の利益優先、農業問題での譲歩という姿勢の根本をただすことが必要です。
  日本経団連が貿易自由化を「繁栄を実現する上で不可欠」とし、交渉の年内妥結に向けて努めるとしていることと、政府代表が七月「日本は農業で苦痛を受けるのだから、工業品やサービスで成果をあげねばならない」と演説したことは、軌を一にするものであり亡国・亡穀の立場と言わねばなりません。

最大の問題は、“貿易自由化”を絶対視する立場から交渉を進めてきたことにあります。世界的な食料危機の中、自由化一辺倒を推し進めてきたWTO協定そのものがもはや通用しなくなっています。 各国の「食料主権」を保障する貿易ルールの確立を求める流れが広がり、国連においても「食料に対する権利を尊重する」勧告がなされ、日本政府も賛成しています。

いまこそ、各国の「食料主権」を尊重する立場に立ってWTO農業協定を根本から見直すべき時です。食料主権をはじめ各国の経済主権を保障する貿易ルールへの民主的改革が急務です。 日本共産党はその実現の先頭に立つとともに、「食料自給率の向上と安心して農業に励める農政への転換」をめざして全力をあげることをお誓いして、決意表明といたします。

 

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2008/12/10

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