京都民報12月2日号-「政治動かす党の正論」
参院選の審判が下されて4ヵ月、政治は変りつつあるのか?臨時国会以来の政治の動きを日本共産党の活動との関わりで見てみよう。
臨時国会が始まったのは9月10日。直後に安倍首相の突然の辞任、福田政権の誕生、自民、民主両党首による密室での「大連立」協議、小沢党首の辞任表明と撤回。たった二ヵ月の間にこれだけの出来事、まさに政治が激動している。
与党は「『ネジレ国会』で何も動かない」と言うがそうだろうか?真っ先に成立したのは、被災地生活再建支援法の改正だ。私は、阪神・淡路大震災以来「住宅再建のための公的支援」を訴え続けてきたが、「個人の資産形成に資するのはできない」という政府の壁を粘り強い運動が打ち破り、ようやく実った。国民の声で政治が動く典型である。政府による、後期高齢者制度、障害者自立支援法などの「見直し」表明もその一つだ。そして自衛隊がインド洋から撤退した。このように政治は変りつつある。それは国民の世論と運動が背後にあるからなのだ。
新しい政治の動きを民意に沿ってさらに前に進めることが国会に求められている。
その点で、「大連立」は、民意と逆行し、平和と暮らしの破壊につながることを見抜く必要がある。
「大連立」は、自衛隊の海外派兵の恒久法づくりと「消費税の税率アップ」(読売)を狙っているのだ。
民主党の新テロ特措法「対案」は、国連決議があれば給油再開はOKというもので、結局は報復戦争支援という立場でしかない。
日本共産党は、アフガン上院が、「和平のために軍事掃討作戦の中止を求める」決議をしている事実も示し、カルザイ政権が進めている「和平と和解のプロセス」の努力を後押しする外交的努力こそ必要であると、アフガン安定やテロ根絶の方策を提起している。
暮らしの問題では、自民党は国民の要求を逆手にとって、先に触れた「見直し」の財源、社会保障の財源として、消費税の税率アップを呼号し始めた。自民党税制改革研の与謝野氏は、(国民に)「割り勘を増やしていただく」とのべている。
冗談やない!“割り勘”なんかしてもらっていない。大企業には優遇で大減税、庶民には大増税という逆さまの政治をただせば財源は十分にある。日米軍事利権にからむ莫大な浪費とグアムへの基地再編の費用3兆円。日本共産党が提案する、これらの「聖域にメスを入れる」ことこそ必要なのだ。
平和の問題でも暮らしの問題でも日本共産党の正論と闘いが光っているのが国会の様相である。
| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2007/12/02