新しい緊迫の年が明けました。
今年は総選挙が予想される年。近畿ブロックの衆院候補を代表して、
日本共産党国会対策委員長の穀田恵二衆議院議員にインタビューしました。
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明けましておめでとうございます。
おめでとうございます。
元旦の1時半からテレビ番組「朝まで生テレビ」に出演し、テレビ終了後ただちに京都に帰って、
山本宣治をはじめ、谷口善太郎、蜷川虎三、河上肇、国領五一郎、解放運動戦士の碑をお参りしてきました。
例年通り、民主運動の諸先輩の墓に誓いをし、正月をスタートさせました。
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昨年は政治の世界でもたくさんの事件が起きました。
政治の激動が始まっているわけですね。参院選挙後、
安倍首相の突然の辞任、福田政権の誕生、自民、民主の両党首による密室での大連立協議、
小沢党首の辞任表明と撤回・・・たった数カ月間でたくさんの出来事がありました。
根底には自民党政治のゆきづまりがありますね。
-「大連立」
協議には驚きましたが。
両党の動きは、
いずれも民意に背いています。問題は「大連立」で何を狙っているのかです。
それは自衛隊海外派兵の恒久法づくりと消費税のアップです。年末の一連の動きが明確に示しました。
与党の税調は消費税を「社会保障の基幹財源」とし、
「消費税09年度に税率アップ」を公言しています。
民主の税制論で消費税増税と法人税引き下げを打ち出しています。両党が「同類の党」
だということが見えつつありますね。
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国会はいまどのような状況なのでしょう?
国民が政治を動かす新しい動きも始まりました。
臨時国会では、被災者生活再建支援法が最初に成立しました。年末には、
薬害肝炎被害の問題で訴訟原告らの全員一律救済という思いが実りつつあります。
国民の世論運動が政治を動かしていることは明らかです。その一方で“せめぎあい”
の局面が展開しているのが国会の様相です。
福田政権は、
国民の世論と運動に押されて一定の手直しを余儀なくされています。
しかし、弱肉強食、
大企業奉仕の「構造改革」路線は変えていません。これは来年度の予算案に如実に表れています。
社会保障費の2200億円削減、その一方、
法人税負担をさらに軽くし、軍事利権で水増しが明らかな軍事費には手をつけずじまいです。
そして新年早々、
新テロ特措法を力づくで成立を狙っています。この法案は世論調査で国民の多数が反対していますし、
アフガンで進んでいる「平和と和解」のプロセスに逆行し、「アメリカ追随極まれり」という状況です。
「国民の目線で政治を行なう」との所信表明での「公約」はどこ吹く風です。
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今年はその政治を大きく変える年にしたいですね。
その通りです。
貧困と格差が広がり、消費税増税までねらう政治にストップをかけて大企業の横暴をただす。
憲法を暮らしと平和の政治へと生かす。自民党、公明党の行きづまった政治を打開するには、
選挙で日本共産党が躍進することです。新しい日本の政治をつくる年にしたいと決意しています。
-新年の国会は?
一月十五日が臨時国会の会期末で一月十八日から通常国会と
、連続して国会が開かれることになると思います。
参院での政府提出の新テロ特措法と民主党の対案の審議から国会の動きが始まります。
民主党の対案は、
復興支援の名の下に、自衛隊を派兵することが中心です。そのうえ武器使用の拡大もおこなう。
自衛隊派兵の恒久法の制定と、海上阻止活動全体への活動も盛り込まれています。
まさに憲法に抵触する以外の何物でもありません。
民主党の「対決路線」は、
対案が問われると、自民党と変らない内容のものを出してくることがはっきりしました。自民、
公明党の行き詰まる政治に助け船ともなりかねません。
私たちは、真正面から、
テロを根絶するにはどうすればいいのか、平和憲法を持つ日本が、
アフガニスタンで進んでいるプロセスを前に進めるために何をすべきなのか、
堂々とした論戦をおこない国民の期待にこたえていきます。
また先に触れましたが、
国の財源について、大企業に応分の負担と軍事費にメスをいれることを明らかにして、
先制的に消費税に反対する広範な世論をつくっていくことでも奮闘したいと考えます。
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原油高など暮らしの問題でも差し迫った解決が求められていますね。
それが「待ったなし」
なんです。最近の原油高騰や生活必需品の値上がりで暮らしと営業が大変なときに、
政府の予算がそれを助けるどころか切り捨てる、
あまりにも非人道的な冷たい仕打ちではありませんか。兵器価格の水増しを一部改めたり、
米軍への思いやり予算を削れば、生活保護の「母子加算」
の段階的廃止や高齢者イジメの後期高齢者医療制度などたちどころに解決するのです。
こうした実態を明らかにして、
予算を組み替えていくというたたかいを大いに展開しましょう。
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近畿では新年早々から選挙です。
大阪府知事選挙、
京都市長選挙がたたかわれますね。市民との共同の候補者である梅田章二さ
んや中村和雄さんが勝利するために力強くダッシュしましょう。
総選挙も予想されます。
参院選挙の審判をさらに前へ進めるのか、自民、公明党の政治にとって代わる新しい政治とは何か、
真の改革とは何か、が問われる選挙です。
清水寺の森清範貫主は昨年の世相を「偽」
と書きましたが、今年は真の改革、ほんまもんを堂々と打ち出していく年にしたい。
ほんまもんの改革の党、ほんまもんの改革とは何かを問うて、党の前進をはかりたいと強く決意しています。