こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

平和の原点

photo

 12月8日、太平洋戦争勃発の日、母校の立命館大学では毎年「不戦の集い」を開催してきた。
 今年は反戦平和の象徴・わだつみ像建立50周年、学徒動員60周年という記念すべき節目にあたり盛大に開催された。多くの大学人、市民が参加し「わだつみの悲劇を繰り返すまい」「再び侵略の銃は取らない」と誓った平和の原点を思い起こす集会となった。
 12月9日、政府は、イラクに自衛隊を派兵する「基本計画」を発表した。国民の圧倒的多数が反対しているのに米国に追随して遮二無二派兵を強行しようとしている。
 イラクの現状は、全土が戦争状態、泥沼化であり、米英軍が行くところが戦闘地域になるということはアメリカ自身が認めている。このイラクに自衛隊を派兵することは憲法が禁じた参戦行為にほかならない。戦後初めて現に戦争がおこなわれている地域に自衛隊を派兵し砲火を交えようとするのだ。
 12月10日、国民は、日比谷野外音楽堂を「自衛隊のイラク派兵反対中央集会」でうめつくした。12月を再び戦争を始める月にしてはならない、「戦争反対、憲法守れ」の月にするたたかいが草の根から開始された。
 平和と戦争をめぐるせめぎあいの新たな始まりだ。平和守れ、憲法守れの声をいたるところからあげよう。最初の決着をまず、広原もりあき京都市長の実現で。

(「京都民報」2003年12月14日号、国会議員リポート、写真は、広原さんと)

(Update : 2003/12/11)