こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

「個人補償のこくた」です

photo 「個人補償のこくた」と呼ばれています。
 地震や台風・風水害で被災した人々を救援し生活再建に手を差し伸べるのは、国と地方自治体の責務です。
 阪神・淡路大震災以来一貫して、「被災者の生活再建ための個人補償を」と訴え続けてきました。いまや国民の声になりつつあります。11月8日付け毎日新聞の「世論調査」では、「新潟県中越地震のような自然災害で、被災者の壊れた住宅の再建費用を国が出すことに」ついて「支持する」が80%となっています。
 10月26日の衆院国土交通委員会で、「個人補償という制度に踏み込むべき決断をする時期だ」と国土交通省に迫りました。大臣は「そういう問題意識を持っている。検討しなければ」と大臣として初めて踏み込んだ答弁をしたのです。23、24日、大江町、福知山市、舞鶴市、宮津市と府内の台風被災地を京都府会議員団と調査、激励に文字通り駆け巡りました。その結果を踏まえ、府議団は住宅再建の支援を知事に要望。京都府は台風被害全壊住宅再建補助金300万円を決定しました。
 扉をこじ開けつつあります。生活再建の基礎となる住宅再建への公的支援=「個人補償を」という主張が実りつつあるではありませんか。阪神・淡路大震災以来、友人の作家・小田実さんらと運動を始めて10年、被災者の運動と国民の世論が政治を動かしつつあることを実感します。
 11月9日、志位和夫委員長、市田忠義書記局長とともに、村田吉隆防災担当大臣に「被災者支援法を改正して、住宅本体の再建への公的支援――個人補償の実現を。支給額の大幅引き上げ、全壊と大規模半壊だけでなく、一部損壊を支援の対象に」と申し入れました。村田大臣は「地方自治体が損壊した住宅を再建する被災者に、国の基準に上乗せして支援をおこなう場合には、国として自治体に財政的支援をおこなうようにしたい」と回答しました。不十分ではありますがこの点でも前進が勝ち取れています。「国民の苦難あるところ、日本共産党あり」の姿がここでも鮮明になっています。「個人補償のこくた」は、ますます張り切っています。

 衣笠・金閣後援会機関紙『左大文字』11月号に掲載したコラムより

(Update : 2004/11/16)