こくた恵二
こくた恵二のこだわりエッセー

小泉政治の5年間。暮らし破壊と真っ向から対決して奮闘した日本共産党(衣笠・金閣民報「左大文字」)

 今年の通常国会が幕を閉じた。小泉首相の事実上の最後の国会だった。この5年間日本の政治はどうなったのだろうか。
 「自民党をぶっ壊す」といって登場したが、“壊した”のは、「国民の生活」だ。
 年収200万円以下の非正社員がこの5年間に273万人増えて、働く人の3分の1に、青年の半分になった。
 社会保障は、ズタズタにされた。医療、年金、介護とすべて負担ばかりが増えて、給付が減るという事態になった。
老齢控除の廃止や定率減税の廃止の影響が襲ってきた。この6月に住民税の請求を見て「こんなに高いのは何故や!」と驚いた方がおられるのではないだろうか。踏んだりけったりではないか。
 多くの国民があえいでいるときに、一方では特定の大企業とマネーゲームの申し子に“光”があたっている。減税継続の恩恵のもと、史上最高の利益を謳歌している。この5年間を比較すると大企業の納める税金は12兆円も少なくなった。
 「ホリエモン」、「村上ファンド」は(果ては日銀の福井総裁も)「濡れ手で粟」の大儲け。「小泉構造改革のおかげです」と言ってはばからない輩である。片や安倍官房長官は「規制緩和の成果」という。
 いったい誰のための政治か?国民のための政治ではないのか?これでは、一部大企業とマネーゲームに明け暮れる人々のための「市場原理主義」「規制緩和万能」でしかない。
 この悪政と真っ向から対決し、国民とスクラムを組んで闘ったのは日本共産党だけである。
 第一、国民の懐具合を暖かくしてこそ景気回復である、社会保障の充実こそ政治の務め。大企業の税負担、社会保障負担は諸外国と比較しても低すぎること。
 第二、「規制緩和万能」論と厳しく対決してきたただ一つの党である。
 労働分野における規制緩和で、人間らしい働きが破壊された。この法制に反対し人間らしい労働と「ルールある経済社会」を対置したのも、建物の安全に関って、「民間開放」=規制緩和は、コストダウンを横行させ安全が二の次に追いやられるとして建築基準法改悪の危険さを指摘したのも日本共産党だけだった。
すべての党が規制緩和になびく中で、弱肉強食の社会をつくると警告し、「この政治間違っている」と厳しく対決してきた日本共産党の「たしかな野党」としての役割は明確だ。
 みなさんの、「暮らしの実感」はどうだろう。
 審判を下すべき選挙がやってくる。この党を大きく。

(Update : 2006/06/25)